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2025年10月31日 15:56 / 労務
建設資材運搬のあおい運輸(横浜市緑区)は、このほどネパール在住のトラックドライバー4名を現地面接で内定した。2026年2月の入社を目指す。
<候補者、あおい運輸、アズスタッフ、Kizuna H.R. Solutions Pvt.Ltd、教習所関係者の集合写真>

あおい運輸の矢﨑翔太専務取締役が、10月14日にネパール・カトマンズに出向き、ドライバー採用面接を実施した。面接は人材サービスのアズスタッフ(東京都新宿区)とネパール送り出し機関「Kizuna H.R. Solutions Pvt.Ltd」による共同主催で行われ、ネパール国内の特定技能ドライバー候補者4名が参加した。
あおい運輸の現地面接は、8月に続き今回で2度目。
今回の候補者は、すでに日本語能力試験と技能評価試験に合格しており、ネパール国内の運転免許を有している。参加者の年齢層は20代から30代と比較的若い層が中心だった。
面接は対面で行われ、候補者との質疑応答を含む詳細な条件の確認が進められた。候補者の運転経験や日本で働きたい動機についても確認し、その後、ネパール国内の教習所で運転試験を実施。運転適性を測る目的で、面接官が候補者と同乗し、ギアチェンジやクラッチの扱い方、安全確認の仕方など運転技術を評価した。
矢﨑専務は、面接会を終えた後「ネパールの方々は働く意欲が非常に高い。当社でもその力を発揮してほしい。今後の課題は、私たちの文化や仕事のスタンダードを彼らに理解してもらうことが重要だ」と述べた。
また、参加者の一人であるBAJRACHARYA SUNDAR(バジュラチャルヤ・スンダル)氏は、「家族に仕送りをするためにも日本で早く働きたい」と意欲を語った。スンダル氏の妹は日本に住んでおり、自身も日本での就業を希望しているという。
この取り組みの背景には、日本国内のドライバー不足が深刻化している現状がある。アズスタッフは、ネパールで日本式の交通教育を導入し、特定技能外国人の育成に注力。日本の元自動車教習員を現地に常駐させ、学科教習40時間、実技教習40時間の計80時間にわたる教育を実施している。この教育は、日本国内で新規に免許を取得する際と同等以上の内容となっている。
ネパールは日本と同様に左側通行、右ハンドルであるため、交通教育が比較的容易だとされている。また、ネパールの国民性は穏やかであり、ドライバー職に適した性格を持つ人が多いことが特徴。他国と比較しても、日本での就業希望者が多いことから、同国が選定されている。
アズスタッフの谷口愛斗社長室長は「今後、日本のドライバー不足はさらに加速する見込みであり、外国人ドライバーの力は不可欠である。そのため、質の高い交通教育と安心できる人材紹介を実現していく」と述べている。
あおい運輸とアズスタッフは、今後もドライバー不足の解消に向けた取り組みを積極的に進めていく予定だ。