東京都トラック協会/ドライバーの賃上げ原資獲得で「標準的運賃」活用を呼びかけ
2026年01月06日 09:14 / 経営
東京都トラック協会は1月1日、水野功会長の2026年年頭所感を発表した。水野会長は、軽油引取税の暫定税率の廃止やトラック適正化二法の成立、トラック・物流Gメンの「集中監視月間」に触れ、Gメン調査員等への情報提供を呼び掛けた。
その上で、取適法の施行に触れ、諸経費を運賃・料金に着実に反映できるよう、協会として全面的にバックアップする方針を表明した。また、運賃・料金交渉で活用される標準的運賃については「各支部の協力のもと、2024年11月から2025年2月まで実施した「標準的運賃の届出促進活動」の結果、東ト協の会員による『標準的運賃』の届け出は、2025年2末時点で95.7%となった」と説明した。
「標準的運賃はいずれ『適正原価』という法的根拠のある形に再編成されるが、それまでの間、標準的運賃は、ドライバーの賃上げと事業継続に必要な原資を獲得するために荷主と交渉する際の極めて有効なツールとして、しばらくの間、存続する。今後も「標準的運賃」を活用し、適正な運賃・料金が収受できる取引環境の整備を図る」と述べた。年頭所感の要旨は以下の通り。
トラック運送業界では、昨年11月に暫定税率廃止法が成立し、長年の懸案だった軽油引取税の暫定税率が2026年4月1日で廃止されることが決定するとともに、軽油引取税の暫定税率の廃止による「運輸事業振興助成交付金」の取り扱いについて適切に対応することが付帯決議に盛り込まれた。
また、昨年6月には、トラックドライバーの適切な賃金の確保とトラック運送業界の質の向上等を目的とした「トラック適正化二法(貨物自動車運送事業法の一部改正及び貨物自動車運送事業の適正化のための体制の整備等の推進に関する法律)」が可決・成立し、「許可の5年更新制の導入」や「適正原価の導入」が法律施行後3年以内を目途として講じられるとともに、「委託次数の制限2回以内の努力義務」や「白トラ利用の禁止」は、4月1日に施行されることになった。
さらに、トラック運送業界における情報収集機能の強化を図り、物流産業全体の取引適正化を進める「トラック・物流Gメン」は、昨年10月・11月を「集中監視月間」として、「公正取引委員会と合同パトロール」を実施するとともに、荷主等に対する「働きかけ」「要請」「勧告・公表」を行うため、集中的に情報収集や調査が実施された。
「長時間の荷待ち」「契約に基づかない付帯業務」「コンプライアンスの確保に影響を及ぼす輸送(非合理な到着時間の設定、重量違反等となるような輸送依頼、燃料費等のコスト増加に係る運賃・料金等の不当な据え置き)」などの「違反原因行為」をしている疑いのある荷主・元請事業者がある場合は、「トラック物流・Gメン」または「Gメン調査員」への情報提供を会員にお願いした。
このほか、適切な価格転嫁と取引適正化の定着を主眼として、昨年5月に「下請法及び下請振興法」が「取適法及び振興法(製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律及び受託中小企業振興法)」へと改正され、「運送委託の対象取引へ追加」、「協議に応じない一方的な代金決定の禁止」、「主務大臣による執行強化」などが1月1日に施行された。会員がトラック輸送に関する諸経費を運賃・料金に着実に反映できるよう、東ト協としても全面的にバックアップする。
■2026年年頭所感
https://www.totokyo.or.jp/archives/41927
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