国土交通省/事業用自動車総合安全プラン2030(案)EC需要急増、事故増加の「軽貨物」独自目標設定
2026年02月03日 16:11 / 交通
国土交通省は、1月28日に開催した1月28日に開催した第1回「事業用自動車に係る総合的安全対策検討委員会」で、「事業用自動車総合安全プラン2030(案)」を公表した。
2021年3月に策定した「事業用自動車総合安全プラン2025」(2021~2025年度)に基づき、国土交通省では、関係者一丸となって事故防止対策に取り組んできた。「事業用自動車総合安全プラン2025」は本年度が計画期間の最終年度となるため、昨年から「自動車運送事業安全対策検討会」において、次期プランについて議論を重ねてきた。今回の会議では、近年の交通事故発生状況を踏まえながら、次期プラン案の目標設定や重点施策について議論した。
事業用自動車総合安全プラン2030(案)では、「近年、交通運輸分野において人手不足がさらに深刻化しているなか、EC市場の急成長や消費行動の変化に伴い、ラストワンマイル分野を中心として輸送サービスが急速に拡大しており、とりわけ貨物軽自動車運送事業の需要が急増している」と指摘。
近年増加している軽貨物の事故削減に向け、新たに軽貨物の目標をトラック(軽除く)と分けて設定した。また、施策効果を適切に評価できるよう、外部要因による事故件数等の変動影響を抑えた総走行距離あたりの目標指標も併記した。
さらに、運転者の高齢化等に伴う人手不足への対応として、健康に起因する事故対策の強化、経験が未熟な運転者への安全対策の徹底等を推進。また、運行管理の高度化をさらに推進し、従前と同等以上の安全性を確保しながら効率的な輸送を実現する。
2030年までのトラック(軽除く)の目標指標は、死者数175人以下(0.30類型人/億km以下)、重傷者数820人以下(1.42人/億km以下)、人身事故件5800件以下(10.04件/億km以下)、飲酒運転ゼロ、追突事故件2380件以下(4.12件/億km以下)。
軽貨物の目標数値は、死者数15人以下(0.26人/億km以下)、重傷者数300人以下(5.11人/億km以下)、人身事故件数3300件以下(56.20件/億km以下)、飲酒運転ゼロ、追突事故件数970件以下(16.52件/億km以下)とした。
<各モード別の交通事故の推移>

出典:最近の交通事故発生状況(国土交通省)
事業用自動車による交通事故件数をみると、2024年中に発生した交通事故全体の件数(人身事故件数)は29万895件、そのうち、事業用自動車の交通事故件数は2万2623件だった。
また、トラック、トラック(軽貨物以外)、トラック(軽貨物)、タクシーの各モード別の交通事故の推移をみると、2024年の交通事故件数は、トラック1万3540件、トラック(軽貨物以外)8619件、トラック(軽貨物)4921件となった。
プラン2025より前の年であって、コロナ禍の影響がなかった直近の年となる2019年と比較すると、軽貨物以外の全モードにおいて減少した。
<各モードの交通事故死者数の推移>

出典:最近の交通事故発生状況(国土交通省)
2024年中に発生した交通事故全体の死者数は2663人であり、そのうち、事業用自動車の交通事故死者数は286人(前年比15人増)だった。うちトラックの交通事故死者数は228人、内訳はトラック(軽貨物以外)208人、トラック(軽貨物)20人。
<各モードの交通事故重傷者の推移>

出典:最近の交通事故発生状況(国土交通省)
2024年中に発生した交通事故全体の重傷者は2万7285人であり、そのうち、事業用自動車の交通事故重傷者数は1948人(前年比103人減)となった。2019年と比較して2024年の交通事故重傷者数は軽貨物以外の全モードにおいて減少した。
交通事故重傷者の内訳をみると、トラック1209人、内訳は、トラック(軽貨物以外)844人、トラック(軽貨物)365人だった。
なお、1月31日から、事業用自動車総合安全プラン2030(案)に対する意見募集(パブリック・コメント)を開始した。受付締め切り日は3月1日。
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