神奈川労働局/2024年度トラックで131事業場に監督実施、労働時間違反48.9%で最多
2026年03月04日 11:27 / 経営
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神奈川労働局は3月4日、自動車運転者を使用する事業場に対する2024年の監督指導状況の資料を改めて公表した。同日開催された、第21回トラック輸送における取引環境・労働時間改善神奈川県地方協議会の資料として配布された。
2024年に神奈川県内の労働基準監督署(12署)が監督指導したトラック、バス、タクシーなどの事業場は169事業場。このうち、労働基準関係法令違反が認められたのは、124事業場(構成比73.4%)だった。また、89事業場(同52.7%)で改善基準告示違反が認められた。
うち、トラックの監督実施事業場数は131事業場で、94事業場(構成比71.8%)で労働基準関係法令違反があった。主な違反事項は、労働時間64事業場(48.9%)、割増賃金30事業場(22.9%)、休日5事業場(3.8%)だった。
トラックで改善基準告示に違反した事業場数は、70事業(構成比53.4%)。主な違反事項は、最大拘束時間49件(37.4%)、総拘束時間41件(31.3%)、休憩期間33件(25.2%)、連続運転時間29件(22.1%)、最大運転時間18件(13.7%)となった。
<自動車運転者の「改善基準告示」等の主な改正内容(2024年4月1日適用)>

出典:神奈川労働局発表資料
トラックにおける監督指導の事例として、食料品や機械の倉庫間輸送を行うトラック事業者に対し、長時間労働の削減と改善基準告示の遵守を指導したものがある。
対象事業者は、食料品や機械等の倉庫間輸送を主として行う運送会社で、トラック運転者1名に対し、有効な時間外・休日労働に関する労使協定(36協定)がないにもかかわらず、1カ月当たり80時間超の違法は時間外労働が認められた。
立入調査の結果、改善基準告示に関しては、「1カ月の総拘束時間(延長協定により月287時間)を超えていること」「1日の最大拘束時間(15時間)を超えていること」「勤務終了後、継続9時間以上の休息期間を与えていないこと」が認められた。また、運行管理担当者3名に対して、36協定で定めた延長時間(1カ月当たり99時間59分)を超える違法な時間外労働(1カ月当たり最大107時間)が認められた。
そのため、労働基準監督署として、トラック運転者に有効な36協定がないにもかかわらず時間外労働を行わせたことと運行管理担当者に36協定で定める延長時間を超えて時間外労働を行わせたことついて、労働基準法違反(同法第32条)として使用者に是正勧告し、時間外労働を1カ月当たり80時間以下とするよう指導した。
また、改善基準告示に関しては、「1カ月の総拘束時間(延長協定により月287時間)を超えているこ」「1日の最大拘束時間(15時間)を超えていること」「勤務終了後、継続9時間以上の休息期間を与えていないこと」について、改善基準告示違反として使用者に是正勧告した。
是正指導を受けた運送会社は、トラック運転者の長時間労働の原因が、特定の運転者への業務集中であったことに鑑み、特定運転者の業務を複数で分担することとし、さらに運行計画自体の見直しも行い、労働時間と拘束時間の削減を進めた。また、適切な36協定をあらためて締結して所轄労働基準監督署長に届出を行った。
運行管理担当者については、長時間労働の原因が、特定の担当者への業務集中であったため、社内で改善チームを作り、業務分担と業務プロセスの見直しを行い、日々の時間外労働時間を報告させて可視化し、時間外労働が発生する業務を取定しやすくした。また、人員も増員するため採用活動も強化した。
上記取組みの結果、トラック運転者について、36協定を超過するような時間外労働がなくなり、改善基準告示違反も解消された。なお、突発的な事故により1日の拘束時間が15時間を超過したことがあったが、「通常予期し得ない事象への対応時間」として、拘束時間から除き、改善基準告示を遵守することができた。
■自動車運転者を使用する事業場に対する2024年の監督指導状況
https://jsite.mhlw.go.jp/kanagawa-roudoukyoku/content/contents/002441481.pdf
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