チルド物流研究会/「チルド食品業界製配販行動指針」策定、輸送荷役時の安全確保など取り組み進める
2026年04月13日 16:20 / 経営
チルド物流研究会は3月24日、物流の適正化・効率化に向けた「チルド食品業界製配販行動指針」を発表した。「物流業務の効率化・合理化」「輸送荷役時の安全確保」「運送契約の適正化」の3つの取り組みを進める。毎年度、各項目を評価して数値化し、数値の低い項目は分析を行い、協議・課題解決に向けて取り組む。
行動指針発表にあたり、チルド物流研究会に参加する、日清食品チルド、伊東ハム米久ホールディングスと日本加工食品卸協会の代表として参加し、卸視点での助言、課題解決に向けて協力する日本アクセスが、「チルド食品業界製配販行動指針」策定の背景や意義などを説明した。
日清食品チルドの高橋郁雄SCM部部長は、「常日頃から、SM物流研究会や日本加工食品卸売業協会とは、物流課題の解決に向けて、たいへん前向きな議論を行わせていただいている。今回、行動指針を作成できたことは、チルド食品物流研究会としても良かった。チルド食品の業界全体、サプライチェーン全体で、自主的にガイドラインを作成したのは、非常に画期的なことだ。このような取り組みは、おそらくチルド食品の業界においては、はじめてのこととなる」。
「加工食品については、飲料や卸を中心に、いろいろな取り組みをしてきたが、チルド食品の業界においては、なかなかそこが進んでいなかった。今回、それが第一歩を踏み出したのが、我々の率直な感想だ。今後も両団体と前向きな協議を行い、物流課題の解決に向けて取り組んでいきたい」と今後も関係団体との協議を継続する方針を示した。
伊東ハム米久ホールディングスの竹内大介加工食品事業本部物流統括部部長兼食肉事業本部食肉物流部部長は、「2025年度の取り組みとしては、一つはSM物流研究会との取り組み、もう一つは中四国の物流研究会との協議や意見交換を行った。これは、都市部と地方部の物流環境の違いが非常に大きくて、深刻度の違い、人口密集地域と地方では商圏も違うので、そういう取り組みをさせていただいた。チルドの商品は、ほかにも豆腐や納豆など、和日配と呼ばれるカテゴリーがある。そちらの業界団体やチルド麺の業界との、物流問題に対するアンケートや意見交換を行ってきた」。
「製配販の連携の枠組みで、加工食品の方で先行している、FSP(フードサプライチェーン・サスティナビリティプロジェクト)に、チルド物流としても参画させてもらった。それとチルド物流研究会とSM物流研究会で共同で作り上げた「チルド食品業界製配販行動指針」の策定が一番、大きかった」。
それ以外では、行政団体とのいろいろな意見交換や情報発信を行いながら、とりくんできた。国として、大きな取り組みの一つが、2024年に労働規制・働き方改革を物流事業者に導入していく前の2023年に、各業界の上位団体を通じて、管掌省庁、我々食品メーカーは農林水産省、小売は経済産業省に行動計画を出した。今度は、4月から物流効率化法の改正で、各社の実効フェーズに入ることになる。ある意味、国策として取り組んでいる物流の持続性への取り組みなので、それにしっかり順応できるような形で、SM物流研究会さんとこの行動指針をしっかり実行に移せるように取り組んでいきたい」とチルド物流研究会の活動と説明した。。
日本アクセスの栗原大介ロジスティクス企画部長は、「我々、卸売業は、食品メーカーと小売業を結ぶ中間流通として、サプライチェーンの一翼を担ってきた。食品メーカーが生み出した価値を市場に確実に届け、さらに、小売業が求める商品を安定して供給する。橋渡しこそが、私たちに課せられた重要な役割だと考えている。今回の行動指針の作成に参加させていただいたチルド温度帯の物流は、基本的に365日稼働しており、作業の中心は主に夜間の時間となっている。そのため、年々、人手が集まりにくい状況が続いており、さらに仕分けの単位がバラのものが多く、細かな作業が欠かせない。そのため、自動化・省人化がなかなか進まないカテゴリーとなっている」。
「こうした厳しい状況の中で、メーカ、卸、小売の製配販売が連携して、物流の適正化・効率化に取り組むということは、いままさに求められている非常に重要な取り組みだと感じている。今後は、我々も行動指針に基づき、適正化と効率化を確実に進めていくとともに、今後は、分科会にも参加させていただき、現場のさらなる課題の解決に向けて、より一層貢献したい」と今後の抱負を述べた。
チルド物流研究会には、伊藤ハム米久ホールディングス、江崎グリコ、日清食品チルド、日清ヨーク、日本ハム、プリマハム、丸大食品、明治、森永乳業、雪印メグミルクの10社が参加。10度以下の温度帯で流通される、ハムやソーセージなどの食肉加工品、牛乳やチーズなどの乳製品、生麺、ピザなどの調理食品をチルド食品と定義して活動している。
■「チルド食品業界製配販行動指針」について
http://jsa-net.gr.jp/productivity.php
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