スカニアジャパン/販売・整備網拡充、先行発注車など新たな取り組みで26年台数増目指す
2026年04月23日 16:36 / 経営
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スカニアジャパンは4月23日、記者懇談会を開催し2026年の取り組みを説明、レンタルトラック事業、フリート顧客の開拓、先行発注車「PRIME READY(プライム・レディ)の3本柱で国内販売台数を伸長させていくと方針を明らかにした。
2025年のスカニアは、グローバルでは9万4073台を販売するなど好調に推移。また国内では655台を販売、シェアも前年の1.1%から1.5%に上昇するなど、こちらも好調に推移した。
スカニアジャパンでは、2030年に稼働車両台数8000台を目標に掲げており、25年の国内稼働車両台数は3700台となった。これについてアラン・スーダン社長は「着実に進んでいる」と評価。台数を伸ばすと同時に、サービスパートナーのネットワークを強化していくことで、より良いサービスを顧客に提供し、目標達成に向けて取り組んでいくとした。
レンタル事業は、タカネットサービスをパートナーに、26年4月から開始。スカニア車を事業者に貸し出し、パフォーマンスを実証してもらうことで、将来の購入につなげる試み。車両は4×2トラクタと6×2トラック(ドライウイング)を用意。レンタル期間は「3カ月の場合もあれば、1年間、2年間の場合もある」(トラックセールス 中井 誠ディレクター)と顧客に合わせて個別に設定する。初年度となる26年は30台の稼働を目標にしているという。
フリート顧客の開拓については、主に低燃費によるコスト削減や高耐久シャシによる維持費低減など、パフォーマンス認知を向上することでフリート顧客へのアプローチを強化。さらにCO2排出量が少ないことで社会貢献にもなることなどを訴求していく。
そして、新たな取り組みとなるのが、先行発注車「プライム・レディ」だ。これは国内でニーズが多い車両を在庫として確保し、全国の正規ディーラーに配置しておくというもの。ラインアップは6×2完成ウイングと4×2トラクタの2カテゴリーで用意する。
通常の注文の場合、納車までに10カ月~1年程度かかるが、プライム・レディであれば即納が可能。さらにディーラーの店頭に置くことで、実車を確認したいという顧客の要望にも応えることができるという。26年は130台を計画している。
販売・サービス網については、2030年稼働車両台数8000台の目標に向けて拡充していく。販売拠点については、26年は前年より3店増の24店+α、サービス拠点は12店増の60店とし、保有台数は4500台を計画する。
ディーラーデベロップメントの内山厚志ディレクターは「単純にネットワークの数を増やすのではなく、全国で安心して使えるサービス網の拡大とディーラーのオペレーションの質のバランスの取れた成長を目指す」と説明。なお、ネットワーク拡大については、3ステップで考えており、26年は日本海側、九州、北海道南部、関東を中心に拡大していくとした。
またサービスについては、これまで「スカニア・ホットライン」として希望する顧客向けに提供していた日本全国24時間365日緊急サポートが受けられるサービスを、今年2月から対象を全ユーザーに拡大し、「スカニア・アシスタンス」として開始。現在、約600社のレッカー会社と提携しており、そのうち約80社は路上での緊急処置も行えるため、安心して運行することが可能だ。
なお、今年2月に日野自動車、三菱ふそうと締結した基本合意書には今後の協業の枠組みが含まれており、将来的にはレッカー会社との契約ネットワークがさらに拡充される可能性があるという。
一方、大型トラックの脱炭素化に向けての取り組みも紹介された。スカニアは欧州では大型EVトラックなども推進しているが、日本では次世代バイオディーゼルといわれるHVO(Hydrotreated Vegetable Oils:)水素化処理植物油を推奨していく。
日本政府は2050年までにカーボンニュートラル実現という目標を掲げているが、これを達成するために、27年からサステナ開示を東証プライム上場企業に順次義務付けるなどしており、CO2削減・脱炭素化がますます重要度を増している。
その中で、大型トラックの脱炭素化の選択肢としては、バッテリーEV、水素燃料電池(FCEV)、水素エンジン、バイオガス、バイオディーゼル、合成燃料が挙げられる。しかし、化石燃料を原料としないこと、車両やインフラ整備のコスト、運用面での運送事業者への負担などを考えると、バイオディーゼルであるHVOが最適だという。
なお、スカニアの車両は、2014年2月以降の生産車であれば、全車HVOを無改造で使用可能。整備も特別なことは必要なく軽油と同等、また車両保証も受けられる。
しかし、課題は燃料価格が高いこと。現在の軽油の約5倍であり、これが普及に向けた高いハードルとなっている。この理由には、現状は需要が限定的で数量が少ないこと。そのためスカニアではHVOの認知を向上することで需要を拡大、それにより価格を下げていきたいとしている。
ただ、輸入燃料ということもあり、それでも価格の低下は一定の程度に留まり、軽油よりは高い。持続可能輸送戦略の木内博之シニア・エンジニアは「そのコストを誰が負担するかが重要。運送事業者だけに負わせるか、荷主も含めるのか、社会全体で負担していくか。それによって脱炭素化のスピードも変わってくる」と説明。取り組みの重要性を訴えた。
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