貨物軽自動車運送事業/4月1日「安全管理者の選任と講習受講の義務付け」など安全対策の強化策施行
2026年05月07日 15:28 / 経営
国土交通省は4月1日、貨物軽自動車運送事業における安全対策を強化するため、自動車事故報告規則等の一部を改正する省令等を施行した。
近年、EC(電子商取引)市場規模の拡大により宅配便の取扱個数が増加しており、物流センターや小売店を介して消費者に荷物を運ぶ手段として、軽自動車による運送需要が拡大している。一方で、2016年から2022年にかけて、保有台数1万台当たりの事業用軽自動車の死亡・重傷事故件数は、約5割増加している。
このような状況を踏まえ、2024年5月15日に「流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律及び貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律」が公布され、貨物自動車運送事業輸送安全規則等についても所要の改正をした。
新制度の施行に伴い、貨物軽自動車運送事業者に対して、「貨物軽自動車安全管理者の選任と講習受講の義務付け」「業務記録の作成・保存の義務付け」「事故記録の作成・保存の義務付け」「国土交通大臣への事故報告の義務付け」「特定の運転者への指導・監督及び適性診断の義務付け」が課された。
具体的には、貨物軽自動車運送事業者は、貨物軽自動車安全管理者に選任しようとしている者に貨物軽自動車安全管理者講習を、貨物軽自動車安全管理者に貨物軽自動車安全管理者定期講習を、国土交通大臣の登録を受けた講習機関で受講させなければならない。
また、営業所ごとに「貨物軽自動車安全管理者」を選任しなければならない。「貨物軽自動車安全管理者」は上記の講習の内容を理解し、課せられている安全対策を確実に行う必要がある。
さらに、初任運転者(過去に一度も特別な指導・適性診断を受けていない者)、高齢者(65歳以上の者)、死者又は負傷者が生じた事故を引き起こした者に対して、特別な指導をしなければ
ならない。また、国土交通大臣に認定された適性診断の受診もさせなければならない。
そのほか、行った業務について、「運転者等の氏名」「車両番号(ナンバープレート等)」「業務の開始、終了及び休憩の日時」「業務の開始、終了及び休憩の地点」「業務に従事した距離」「主な経過地点」等の記録を作成し、1年間保存する必要がある。
加えて、事故が発生した場合、「乗務員等の氏名」「事故の発生日時」「事故の発生場所」「事故の概要」「事故の原因」「再発防止対策」等の記録を作成し、3年間保存しなければならない。
特に、死傷者を生じた事故等、重大な事故が発生した場合、「自動車の使用者の氏名又は名称」「事故の発生日時」「事故の発生場所」「当時の状況」「当時の処置」「事故の原因」「再発防止対策」等について、30日以内に所定の様式により運輸支局等を通じて国土交通大臣に報告する必要がある。
また、2人以上の死者を生じた事故等、重大な事故については、24時間以内においてできるだけ速やかに運輸支局等に速報しなければならない。
■貨物軽自動車運送事業における安全対策を強化するための制度改正について
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk2_000172.html
■(解説リーフレット)貨物軽自動車運送事業者の安全対策が強化されました
https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001986070.pdf
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