資源エネルギー庁/潤滑油の供給の偏り「3月の大量発注が目詰まりの一因」発注適正化が解消の鍵に

2026年06月05日 12:40 / 車両・用品

資源エネルギー庁は6月5日、エンジンオイルを含む潤滑油に関する供給の偏りについて、3月下旬以降、一部の流通事業者・需要家が供給不安から大量に潤滑油等を発注したことが目詰まりの要因の一つとの見解を示した。同日、トラックニュースの取材に答えた。

同庁が5月19日に発表した「資源・エネルギー統計(確報)」によると、3月のディーゼルエンジン用潤滑油の消費者・販売業者向け販売数量は、2万3646キロリットル(前年同月比37.7%増)となった。一方で、在庫は9702キロリットル(25.5%減)となった。

ガソリンエンジン油潤滑油の消費者・販売業者向け販売数量は、3万2136キロリットル(前年同月比17.2%増)。在庫は1万9739キロリットル(26.9%減)だった。

その他車両用潤滑油の消費者・販売業者向け販売数量は、1万7037キロリットル(前年同月比17.1%増)。在庫は1万3559キロリットル(15.0%減)となった。

統計によると、販売数量が大きく伸びており、一部の大量発注をした流通事業者や需要家の中に、過剰在庫があると推定している。4月17日に、潤滑油等関係事業者に対して、前年同月比同量を基本とした供給を継続しつつ、こうした偏りを解消するための対応を要請している。

具体的には、元売事業者・潤滑油等事業者に対して、潤滑油等の安定的な供給に努めるべく、前年同月比同量を基本としつつ、3月に前年同月比量を上回る水準を購入した流通事業者や需要家に対しては4月以降の供給量を調整し、供給を継続するよう要請した。また、潤滑油等の安定供給という社会的責任の下、最終需要家に対して偏りなく供給されるよう、取引先にも対応を促すことを要請している。

さらに、海外から輸入する基油(ベースオイル)などの原料の調達について、関係事業者間で調整の上、なお課題が生じている場合には、速やかに資源エネルギー庁に相談するようにお願いしている。

これまでに、直接販売スキームの活用や、前年同月比同量を基本とした販売の実施により、潤滑油の目詰まりや供給の偏りが解消される事例が見られている。さらなる目詰まりや供給の偏りの解消を行っていく方針だ。

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潤滑油等のサプライチェーン(出典:経済産業省発表資料)

4月時点では、中東産の特殊なベースオイルといった、一部の高機能潤滑油原料の輸入が停止した。しかし現在は、事業者が在庫調整で対応しており、代替品の調達をしている。

燃料油と潤滑油の相談件数の推移を見ると、5月18日~24日の1週間で燃料油は8件、潤滑油は102件となっている。エンジンオイルについての相談は、4月下旬から増加しており、4月29日以降は、燃料油の相談件数より潤滑油の相談件数が多い状況が続いている。5月前半は、ゴールデンウィークの影響があり、相談件数は減少しているが、いまだに相談件数は増加傾向にある。

現在は、軽油インタンクへの供給等についても市場は落ち着きを取り戻しているが、エンジンオイルについては、供給の目詰まりがあることが伺える状況にある。

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燃料油と潤滑油の相談件数の推移(出典:経済産業省発表資料)

資源エネルギー庁では、これまでに、シンナー・塗料の目詰まり解消対策として、流通の目詰まりの特定と目詰まりの原因となる企業への働きかけを行っている。エンジンオイルについても同様の対応を進めているという。

統計資料からも、エンジンオイルの川上の供給量は十分であり、過剰発注の抑制が進むことで、市場の安定が図られると見ている。

資源エネルギー庁/26年3月「ディーゼルエンジン用潤滑油」販売数量37.7%増・在庫25.5%減

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