改正物流特殊指定/「運送の役務以外の役務」「取引の相手方」など考え方を公表

2026年06月17日 15:06 / 経営

公正取引委員会は6月17日、物流特殊指定改正案に対する「意見公募手続きにおける意見の概要及びそれに対する考え方」を発表した。なお、改正物流特殊指定は6月17日に公表、2027年4月1日に施行となる。今後、改正物流特殊指定の施行に向けた周知活動を行う予定で、夏ごろをめどに説明資料を公開する予定だ。

改正物流特殊指定第2項(特定着荷主の禁止行為)は、荷下ろしの場面で運送事業者による荷待ち・荷役等が生じている実態等を踏まえ、物流分野において、発荷主との間で物品の販売等の取引関係にある者が、取引の目的物たる物品の引渡しを受ける場合に、取引の相手方である発荷主に対し、その引渡しについて指示できる取引上の地位を利用して、運送事業者を通じて荷役作業・附帯業務等の提供や運送の内容の変更等をさせることにより、発荷主の利益を不当に害することが生じやすいことから、物流分野における不公正な取引方法の1つとして物流特殊指定に追加するもの。

着荷主が、発荷主に対し、「自己のために物品の運送の役務以外の役務その他の経済上の利益の提供をさせること」「運送の内容の変更をさせ、又はその運送を行った後に運送のやり直しをさせること」を運送事業者を通じて行わせることによって、発荷主の利益を不当に害する行為を「禁止行為」として定めた。具体的には、「契約外の荷待ち・荷役を運送事業者を通じて行わせること」を禁止行為としている。

着荷主が、禁止行為を行った場合、物流特殊指定違反となり、注意、警告、確約計画の認定、排除措置命令といった行政処分を受けることになる。

考え方は、意見公募手続きにおける意見について、公正取引委員会としての考え方を示したもので、事業者が行ってはならない行為や事業者として望ましい行為などが記載されている。

今回、3月12日~4月13日に行った意見公募手続における意見の概要及びそれに対する考え方、4月14日に開催した公聴会における意見の概要及びそれに対する考え方を公開している。

具体的には、「運送の役務以外の役務」とは、例えば、「運送」以外の荷積み、荷下ろし、倉庫内作業等の附帯業務がこれに該当する。

「運送」とは、特定着荷主(特定着荷主が自己以外の者に特定発荷主との取引の目的物等の物品を受け取らせる場合にあっては当該者)の占有下に特定発荷主との取引の目的物等の物品を移動することをいい、「役務」とは、他人のために行う労務又は便益をいい、サービス全般がこれに含まれる。

また、「取引の相手方」に該当するかどうかは、実質的な取引条件の交渉・決定の有無も加味して判断する。

例えば、契約上は商品の製造販売業者が卸売業者を介して小売業者に商品を納品している場合であっても、小売業者と製造販売業者との間で実質的な取引条件の交渉が行われ、卸売業者は取引の内容(製品仕様、特定発荷主の選定、代金の額の決定等)に全く関与せず、事務手続の代行(注文書の取次ぎ、代金の請求、支払等)を行っているにすぎないような場合であって、製造販売業者が、小売業者との間で決められた取引条件により、商品を引き渡すために行う運送を他の事業者に委託しているようなときには、改正物流特殊指定備考第3項及び第4項に規定する規模要件又は取引上優越した地位の要件を満たせば、小売業者が特定着荷主、製造販売業者が特定発荷主となる。

意見公募手続における意見の概要及びそれに対する考え方

公聴会における意見の概要及びそれに対する考え方

改正物流特殊指定/着荷主規制導入「特定着荷主」「特定発荷主」の定義新設

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