公正取引委員会/2026年度「価格転嫁円滑化・支払の適正化に関する調査」事業者15万名対象

2026年06月18日 17:18 / 経営

公正取引委員会は6月17日、2026年度「価格転嫁円滑化・支払の適正化に関する調査」を開始すると発表した。6月26日に、15万名の事業者を対象としてウェブアンケート調査への協力依頼状を発送。調査の回答期限は7月27日となっている。なお、ウェブアンケートフォームは、ホームページで公開されているため、調査依頼状の発送を受けていない事業者でも、アンケートの回答はできる。

価格転嫁円滑化・支払の適正化に関する調査は、価格転嫁円滑化に関する政府全体の施策として発表された「パートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化施策パッケージ」に基づく調査。

「パートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化施策パッケージ」では、下請代金支払遅延等防止法(下請代金法)の適用対象とならない取引についても、「労務費」「原材料費」「エネルギーコストの上昇」を取引価格に反映しない取引は、独占禁止法の「優越的地位の濫用」に該当するおそれがあることを公正取引委員会は明確化し、周知徹底すると規定している。

そのため、公正取引委員会は2022年2月16日、独占禁止法上の優越的地位の濫用に関する執行を強化するため、新たに「優越的地位濫用未然防止対策調査室」を設置。「優越的地位濫用未然防止対策調査室」では、転嫁円滑化施策パッケージに基づく独占禁止法上の優越的地位の濫用に関する緊急調査、大企業とスタートアップとの取引に関する調査などの取組を進め、優越的地位の濫用の未然防止をより一層図っている。

2022年に独占禁止法上の「優越的地位の濫用」に関する緊急調査、2023年に独占禁止法上の「優越的地位の濫用」に係るコスト上昇分の価格転嫁円滑化の取組に関する特別調査、2024年度「価格転嫁円滑化の取組に関する特別調査」、2025年度「価格転嫁円滑化の取組に関する特別調査」を実施してきた。

調査の名称を変えつつも、「労務費」「原材料費」「エネルギーコストの上昇」を取引価格に反映しない取引は、独占禁止法の「優越的地位の濫用」に該当するおそれがあることを周知徹底する活動として、毎年、調査を実施している。

田中修優越的地位濫用未然防止対策調査室長は、「昨年までは、『価格転嫁円滑化の取組に関する特別調査』という名称で調査を行ってきたが、調査名は2022年から毎年実施しているため、特別という呼び方をやめた。また、価格転換に関する調査と合わせて、支払いの適正化に関する調査も実施する。支払いの適正化に関する調査は、『支払いに関する告示』が来年4月に施行されることを踏まえて、現時点での製造委託などにおける代金の支払い供給を把握するとともに、新たな『支払いに関する告示』に関する周知もあわせて行う。さらに、最近の中東情勢を受け、石油関連製品などの価格転嫁に関する状況を把握するために、緊急調査も行う」と今年度の調査概要を説明した。

また、「買いたきなどの違反行為を行っていると疑われる委託事業者に関しては、匿名で情報提供をいただきたい。今後、ウェブアンケート調査での回答内容を踏まえ、立ち入り調査を行ったりとか、また独占禁止上の問題につながる恐れのある行為が認められた事案については、関係事業者に対して注意喚起文書の送付などの対応を行うことを予定している」と述べた。

調査は、まさに、優越的地位の濫用の未然防止のために行っている。そのため、調査結果を受け、書面調査及び立入調査を実施し、独占禁止法Q&Aに該当する行為が認められた発注者に対して、具体的な懸念事項を明示した注意喚起文書を送付している。

2023年度調査では2022年度調査において注意喚起文書の送付対象となった事業者4030名、2024年度調査では2023年度調査において注意喚起文書の送付対象となった事業者8175名に対し、それぞれフォローアップ調査を実施した。

2025年度調査でも、2024年度調査で独占禁止法Q&Aに係る注意喚起文書を送付した6510名と労務費転嫁指針に係る注意喚起文書を送付した9388名に対し、コスト上昇分の価格転嫁が適切に行われているか、労務費転嫁指針に沿って行動しているかなどについて、発注者の立場での回答を求める調査票を発送している。

「2026年度価格転嫁円滑化・支払の適正化に関する調査」の開始について

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