物流効率化法/荷主・倉庫で対応進むもトラック事業者は取組に大きな「格差」(国土交通省等調査)

2026年07月15日 15:36 / 経営

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国土交通省、経済産業省、農林水産省は7月10日、「物流効率化に向けた荷主・物流事業者の取組状況の調査結果について」物流効率化法理解促進ポータルサイトで公表した。

調査によると、トラック事業者は取組実施状況にばらつきがみられた。一方で、荷主・連鎖化事業者、倉庫業者については、半数を超える取組を実施している事業者が大半だった。特に、倉庫業者については、調査対象となった全ての事業者が半分以上の項目に取り組んでいた。

荷主については、積載効率の向上等に向けた「積合せや帰り荷の確保等を行うための時間確保」(85%)や「関係部門間の連携」(83%)などの取組の実施が進展していた。

物流事業者(トラック事業者・倉庫業者)は、「積載効率等の取組状況・効果の適切な把握」など事業者が単独で取り組むことのできる項目は実施率が高い傾向にあるものの、「荷主等との協議による配送の共同化」「データの標準化等による多様な主体との連携の円滑化」といった関係者との連携を要する取組や、「バース予約システムの導入」などの設備投資を伴う取組については、実施率が低い水準にとどまった。

また、「物流効率化の取組に関する責任者の選任」については、荷主・物流事業者ともに実施率が約6割だった。

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調査結果(実施状況の把握)出典:国土交通省等発表資料

具体的には、 判断基準で定める各取組の項目のうち、実施している割合が8割以上と実施率の高い取組は以下のようになった。

荷主では、積載効率の向上に向けて「リードタイムの確保」「貨物の出入荷量の適正化」「関係部門間の連携の促進」「取引先企業の協議の申出への協力」、荷待ち時間の短縮に向けて「貨物の受渡し日時の分散」、荷役等時間の短縮に向けて「フォークリフトや人員の適切な配置等による荷役等の効率化」に取り組んでいる。

トラック事業者では、実効性の確保に向けて「積載効率等の取組状況・効果の適切な把握」を実施。倉庫事業者は実効性の確保に向けて「荷待ち・荷役等時間の取組状況・効果の適切な把握」に取り組んでいる。

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実施率の高い取組(出典:国土交通省等発表資料)

一方で、 判断基準で定める各取組の項目のうち、実施している割合が5割以下と実施率の低い取組は、以下のとおりだった。

荷主では、積載効率の向上に向けた「配車計画・運行経路の最適化」・荷待ち時間の短縮に向けた「バース予約システムの導入」の取組が弱かった。

トラック事業者では、積載効率の向上に向けた「荷主等との協議による配送の共同化」「配車システムの導入等による配車計画・運行経路の最適化」の取組ができていない企業が半数を超えた。

倉庫業者では、荷待ち時間短縮に向けた「バース予約システムの導入」、荷役等時間の短縮に向けた「検品の効率化」、実効性の確保に向けた「無人搬送車の導入等による作業の効率化」といった取組が、あまり進んでいない実情が浮き彫りになった。

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実施率が低い取組(出典:国土交通省等発表資料)

事業者からの具体的な意見として、「予約システム導入や積込時間の共有、伝票事前準備により、荷待ちゼロ化とドライバーの時間活用が進んでいる」「パレット化やフォークリフト活用が進み積載効率と荷役速度が向上し、ドライバー負担が軽減している」「予約システムを導入し、着車時間の見える化と関係者間での迅速な情報共有を着実に進めている」「改正物流効率化法に対応する荷主の交渉窓口が整備され、運行や運賃の協議機会が増え、双方で改善提案を行える環境が整いつつある」といった良い事例も見られた。

一方で、「手積み・手降ろしやパレット養生不足など荷姿改善が進まず、未だに荷待ち5時間超も発生している現場がある」「バラ貨物での手降ろしを求められる事例があり、パレット化の遅れが作業負荷と安全リスクを高めている」「荷主・卸先の都合による制約や急変更が多く、付帯作業や仕分けの負担が運送側に偏り適正対価を得られていない」「段取り不足や工場内分散配置により積込開始が遅れ、ピーク集中・月前半偏重など計画性の欠如が深刻化している」といった問題のある事例も報告されている。

物流効率化法では、トラックドライバーの運送・荷役等の効率化に向けて、必要があると認めるときは、荷主・物流事業者の努力義務に係る取組の例を示した判断基準について調査・公表を行う旨が規定されている。

これを踏まえ、荷主・物流事業者における積載効率の向上等や荷待ち・荷役等時間の短縮、実効性の確保に向けた取組状況を調査し、その結果を公表することで、取組を促すとともに指導・助言等の今後の参考とする。

調査は荷主・連鎖化事業者約1600社、トラック事業者約6300社、倉庫業者約1000社を対象に実施。トラック事業は2025年11月25日~12月24日、その他事業者は2025年12月22日~2026年3月25日にWebアンケートを実施した。

荷主・連鎖化事業者には「積載効率の向上、荷待ち・荷役等時間の短縮、実効性の確保に向けた取組状況」、トラック事業者には「積載効率の向上、実効性の確保に向けた取組状況と主要な取引先の荷主等の取組状況・事例・要望」、倉庫業者には「荷待ち・荷役等時間の短縮、実効性の確保に向けた取組状況と主要な取引先の荷主等の取組状況・事例・要望」を尋ねた。

調査では、判断基準(努力義務)で各主体が取り組むべきこととされる、積載効率の向上等(リードタイムの確保・貨物の出入荷量の最適化等)や荷待ち時間の短縮(貨物受渡し日時の分散・バース予約システムの導入等)・荷役等時間の短縮(パレットの使用・検品の効率化等)、実効性の確保(物流効率化の取組に関する責任者の選任・従業員に対する物流効率化に関する研修等)に向けた具体的な項目について、実施状況を調べた。

物流効率化に向けた荷主・物流事業者の取組状況の調査結果について

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