トラック適正化二法/適正原価は運送事業者に課される義務「ダンピング事業者の退出」促進

2026年07月17日 12:40 / 経営

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国土交通省は7月17日、2028年6月末までに施行される予定のトラック適正化二法において導入される適正原価について、前提となる考え方を公表した。同日開催した、第1回「適正原価の設定に向けた有識者検討会」で明らかにした。

トラック適正化二法では、トラック運送事業者は、自ら貨物を運ぶときや、他の事業者に運送を委託するときは、国土交通大臣が定める「適正原価」を下回らないことを確保しなければならないと規定されており、トラック運送事業者に課された義務となる。例えば、元請トラック事業者が、「荷主から運賃・料金について、適正原価を下回る水準で継続的に収受した場合」、「委託先のトラック事業者に対して、運賃・料金について、適正原価を下回る水準で継続的に支払った場合」は、法令違反行為となる。

一方で、荷主が、元請のトラック事業者に対して、「運賃・料金について、適正原価を下回る水準で継続的に収受せざるを得ない状況を生じさせた場合」も違反原因行為となる。トラック・物流Gメンによる是正指導(働きかけ、要請、勧告・公表)の対象となる。

貨物自動車運送事業の許可更新の要件になることも踏まえると、適正原価は、貨物自動車運送事業を運営するために、最低限必要な原価であると解釈できる。

現状の「標準的運賃」は、能率的な経営の下における一定の投資等も織り込まれた原価に適正な利潤(いわゆる事業報酬)を加えた「荷主等から収受すべき運賃」となっている。一方で、「適正原価」には、適正な利潤(いわゆる事業報酬)を含まないため、実際に荷主等から収受すべき運賃・料金は、適正原価に適正な利潤を上乗せしたものとなる。

また適正原価は、「継続的に」下回らないことを確保する規定となっている。そのため、個別の運送契約で収受した運賃・料金が「適正原価」を下回っても直ちに違法とはならないが、そのような取引が継続され、一定期間、運賃・料金が適正原価を下回る状態が認められる場合には違法となる。

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適正原価の構成要素(案)

適正原価は、固定費・変動費からなる「運賃原価」、「料金原価等」で構成する。固定費は走行距離に関係なく発生する費用で、「1時間あたりの固定費」に稼働時間を乗じて算出する。変動費は、走行距離に比例して発生する費用で、「1km走行あたりの変動費」に走行距離を乗じて算出する。

また、料金原価等は、運賃とは別途収受すべき費用。労働時間に比例する費用が中心だが、実費で収受するものある。

さらに固定費については、価格競争によって安全確保に対する投資がそがれること防ぐために、「輸送の安全確保のために必要な経費」「事業を継続して遂行するために必要不可欠な投資の原資」は、法律で明示されている。

国土交通省/「適正原価の設定に向けた有識者検討会」開催、年内に提言を取りまとめ

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