日本商工会議所/約3割企業が物流効率化に向けて前向きに対応も物流コスト価格転嫁は足踏み

2026年07月31日 16:52 / 経営

🎧 この記事を音声で聴く

日本商工会議所は7月31日、会員社のうち約3割が物流効率化に向けて前向きに対応していると発表した。同日発表した「商工会議所LOBO(早期景気観測)2026年7月調査結果で明らかにした。

物流効率化の取組状況について、「取組を開始」(22.3%)、「取り組む予定」(9.2%)と、あわせて31.5%となり、2025年7月調査から1.5ポイント増加。約3割の企業が物流効率化に向けて前向きに対応している。

一方、取組の必要性を認識しつつも、「取り組めていない」(14.9%)、「何をすればいいのか分からない」(15.1%)と回答した企業があわせて30.0%にのぼり、依然として物流効率化に向けて十分に取り組めていない中小企業も一定程度存在している。

物流効率化の取組内容については、「発注頻度の見直しやリードタイム延長による配送回数の削減」が41.2%と最多となった。

また、本年4月に一部荷主に対し、設置が義務化された物流統括責任者の選定・配置について、2025年7月調査から5.7ポイント増加しており、中小企業においても設置に向けた動きがみられる。

「物流コストの適切な価格転嫁の実施」との回答は2025年7月調査と比較して大幅に減少している。急速なコスト増に対して価格改定が間に合わず、価格転嫁が追いついていない状況がうかがえた。

20260731kaigisho - 日本商工会議所/約3割企業が物流効率化に向けて前向きに対応も物流コスト価格転嫁は足踏み

物流効率化の取組状況(出典:日本商工会議所)

中小企業からは、「物流効率化に向けて対応の必要性を認識しているが、自社のみでは対応が行えず、コンサルタントに入ってもらい見直しを行うことを検討している」 (熊谷 食品加工業)、「着荷主として、荷下ろし場所の確保、荷受け担当者が不在でも荷下ろしできる環境整備を行っている」(高知 自動車販売業)、「大型冷蔵庫を導入し、発荷主の発注スケジュールに合わせた余裕を持った発注が可能となるようにしている」 (飯山 飲食店)といった声があった。

■物流コストの価格転嫁はほぼ横ばいで足踏み

物流コスト増加分を価格転嫁できている企業は40.5%と2025年7月調査から0.8ポイント増加したものの、ほぼ横ばいとなり、足踏みの状況となっている。原材料費等増加分の価格転嫁実施率(60.3%)と比べると依然として低い水準となっている。

来年4月からの物流特殊指定改正に伴い必要となる契約内容の共有状況について、発荷主側では「着荷主に契約内容を共有していない」が37.8%、「物流事業者に契約内容を着荷主に共有するよう指示しているが、実態は把握していない」が9.9%とあわせて約半数であり、発荷主側から着荷主への直接的な契約内容の周知・共有が十分に進んでいない。

また、着荷主側では「発荷主・物流事業者から契約内容の共有はなく、従来の商習慣に従っている」が49.1%、「発荷主から契約内容が通知されているが、現場には十分共有できていない」が7.8%と、半数超の企業が契約内容を認知・共有できていない状況となっている。

物流事業者では「発・着荷主の間で契約内容が共有されているか分からない」(39.7%)、「ほとんどの契約で、発・着荷主間の契約内容が共有されていない」(19.1%)となっており、発・着荷主間での契約内容の共有状況について、物流事業者が認知していないことがうかがえた。

20260731kaigisho2 - 日本商工会議所/約3割企業が物流効率化に向けて前向きに対応も物流コスト価格転嫁は足踏み

物流コスト増加分の価格転嫁状況(出典:日本商工会議所)

中小企業からは、「全てではないものの物流コスト増加分や原材料費上昇分を価格転嫁できるようになってきている」(岡崎 板金・金物工事業)、「物流特殊指定の改正について、内容をよく理解しておらず、従来
どおりの対応しかしていない」(米子 百貨店)、契約書等で納品場所、日時、運送料の負担等を明記している。一方、荷下ろし、追加の荷役作業などは、明文化しておらず、発荷主や運送事業者と個別に調整している (焼津 土木工事業)といった声が上がっている。

商工会議所LOBO(早期景気観測)2026年7月調査結果

関東運輸局など/関東商工会議所連合会に「取引環境の適正化及び法令遵守の協力」要請

トラックニュースはトラックに関するB2B専門の
ニュースを平日毎朝メール配信しています

メルマガ無料登録はこちら

経営 に関する最新ニュース

一覧

最新ニュース

一覧