矢野経済研究所/25年度の物流15業種総市場規模2.3%増、市場は拡大基調が継続

2026年08月06日 16:36 / 経営

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矢野経済研究所は8月5日、国内有力物流事業者等を対象に今年4~6月に実施した、物流15業種市場に関する調査結果を公表した。

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物流15業種総市場規模推移・予測

それによると、2025年度の物流15業種総市場規模は、前年度より2.3%増の25兆3,600億円となる見込み。ただし、市場規模拡大の背景は貨物輸送量の本格回復によるものではなく、輸送単価の上昇や為替影響など、金額ベースでの拡大という側面が大きいとしている。

業種別では、海運、フォワーディング、一般港湾運送、航空貨物輸送といった国際物流関連分野および3PLが市場規模を押し上げる主な要因となった。

国際物流では、紅海情勢悪化に伴うスエズ運河迂回輸送により海上運賃が上昇したほか、円安の継続も市場規模の拡大につながった。国内物流では、2024年に適用されたトラックドライバーへの時間外労働の上限規制への対応を背景に、運賃・料金の見直しや附帯作業料金の明確化が進んだことが市場規模を押し上げた。

一方、国際物流関連分野では、海上・航空運賃の上昇による反動減や単発需要の落ち着き、米国関税政策をめぐる不透明感などから、フォワーディングおよび外航海運の一部業種で前年度を下回る見込み。国内物流では3PLが最も市場規模拡大に寄与するほか、普通倉庫、冷蔵倉庫、宅配便、鉄道貨物輸送・鉄道利用貨物運送、軽貨物輸送も拡大を見込む。

2026年度の物流15業種総市場規模(15業種各市場の積み上げ、一部重複を含む、事業者売上高ベース)は、26兆3,610億円(前年度比103.9%)と予測。2025年度に弱含んだ国際物流関連分野が再び拡大に転じることが、市場全体の成長率を押し上げると予測している。

外航海運では、円安基調の継続や自動車船・エネルギー輸送の底堅さを背景に拡大を見込む。航空貨物輸送では、半導体・電子部品・医薬品・精密機器など高付加価値貨物の需要が底堅く推移するとみられる。フォワーディングも外航海運・航空貨物ともに再び増加に転じると予測する。

国内物流では、引き続き3PLが市場拡大をけん引し、物流効率化や在庫状況・荷物の位置等を把握するといったサプライチェーン可視化に対する荷主企業のニーズが継続すると予測。宅配便では取扱個数の伸びは鈍化しているものの、運賃改定が実勢単価へ徐々に反映されるほか、普通倉庫・冷蔵倉庫においても保管・荷役単価の上昇が続くとみられる。

貨物輸送量の大幅な増加は見込みにくいものの、国際物流の回復と国内物流における価格改定の進展を背景に、物流15業種総市場は拡大基調を維持するとみている。

調査で対象とした物流15業種は、特別積合せ貨物運送、宅配便(国内)、国際宅配便、3PL、海運(外航・内航)、一般港湾運送、航空貨物輸送、フォワーディング(外航海運・航空貨物)、鉄道貨物輸送、鉄道利用貨物運送、軽貨物輸送、普通倉庫、冷蔵倉庫、引越、その他。物流15業種総市場は、15業種各市場の積み上げで算出しており、市場規模に一部重複を含む。なお、運賃及び保管料、荷役料、関連サービス料等を含む事業者売上高ベースで算出している。

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