運輸交通法務センター/「適正原価」特設ページを公開

2026年08月28日 10:44 / 経営

物流法務を専門とする行政書士法人運輸交通法務センター(大阪市北区)は、トラック運送の「適正原価導入・貨物運送業許可更新制」特設ページを開設した。国土交通省の有識者検討会で公表された一次資料を継続して掲載している。

適正原価は、2025年6月11日に公布された改正貨物自動車運送事業法により新設され、運送会社が引き受ける貨物の運送に係る運賃・料金が適正原価を下回らないよう義務付けるもの。また、運送業者が他の業者のサービスを利用する場合も、運賃・料金が適正原価を下回らないよう規定されている。

8月26日に開催された第2回「適正原価の設定に向けた有識者検討会」では、運送業界、労働組合、経済団体、農業・出版関係団体からヒアリングが行われた。検討事項として示されたのは、適正原価と運賃・料金の関係、実車率・回送、物価上昇への対応、安全確保に必要な経費、事業継続に必要な投資、モデル運賃などである。一方で、適正原価の具体的な算定方法や参考となるモデル運賃については、現在も議論が続いている。

行政書士法人運輸交通法務センターは、国土交通省が公表した内容と今後の検討事項を分け、荷主企業が運賃発注や運送会社との協議にどう対応すべきかを中心に情報を提供している。同法人の楠本浩一代表社員は、「適正原価は運送会社側の話から始まるが、荷主企業にも影響を与える。運送会社から『現在の運賃では適正原価を確保できない』と改定を求められる場合、荷主は提示された金額について根拠を確認し、社内で判断する必要がある」と述べている。

特設ページでは、有識者検討会の開催状況や国土交通省からの公表内容などが掲載されており、荷主企業が自社の運送委託内容や運賃・料金を事前に確認することが推奨されている。また、個別の分析や詳細な判断が必要なテーマについては、関係先向けの資料として提供される。

適正原価の制度化が進むなか、10月1日に予定されている第3回有識者検討会では、追加の関係団体ヒアリングや個別ヒアリングの報告が行われる予定だ。適正原価が具体化した後、荷主企業と運送会社との間で運賃協議が活発化することが予想される。荷主企業は、取引条件や運賃の妥当性を見直し、運送会社との協議に備える必要がある。

■適正原価・貨物運送業許可更新制 特設ページ

トラック適正化二法/「適正原価」全体像の概念図・適正原価の算定式・構成要素案発表(国土交通省)

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