経済産業省/9月「価格交渉促進月間」、官公需特化の調査も新設

2026年09月01日 09:40 / 経営

経済産業省は、今年9月の「価格交渉促進月間」について、中小企業の「稼ぐ力」強化と持続的な賃上げに向け、価格転嫁および取引適正化の徹底を強力に推進する方針を示した。月間終了後には実態把握のための調査を実施し、今回からは新たに課題の残る「官公需」に特化した調査も導入する。

赤澤経済産業大臣は、8月28日の閣議後の記者会見で「前回3月の調査では、全体での価格転嫁率が54.2%と改善傾向を示したものの、官公需においては48.4%にとどまるなど課題が浮き彫りとなった」と述べ、受注企業に対し「この機会に、発注者へ積極的に価格交渉を申し出ていただきたい」と語った。

一方で発注企業に対しては、誠実な価格協議を行うことや、直接の取引先にとどまらずサプライチェーン全体を見据えた価格決定を行うなど、取引適正化に向けた十分な配慮を強く求めた。

同省は、労働供給制約が強まる中での賃上げについて、単なる利益の分配政策ではなく「人材の確保や生産性向上投資、企業自身の行動変容を促す『供給力強化政策』であり、成長戦略の起点そのもの」と定義する。

実際、日銀の展望レポートによれば、最低賃金の引き上げを受けたことで設備投資の決断に至った中小企業経営者が4割に上るなど、賃上げが生産性向上投資を誘発していることがデータ上でも裏付けられている。

経済産業省は、月間終了後に中小企業を対象とした価格交渉・転嫁状況調査を実施し、官公需を含めた価格転嫁の徹底と取引環境の適正化を通じて、力強い賃上げの流れを継続させていく構えだ。

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