公正取引委員会と中小企業庁は9月2日、約束手形の利用廃止を踏まえたサプライチェーン全体での支払の適正化を推進するため、各事業者団体等に対して要請を行った。
1月1日に施行された中小受託取引適正化法(取適法)に加え、2027年4月1日からは、独占禁止法上の「製造委託等に係る代金の支払に関する特定の不公正な取引方法」(支払告示)が施行される。支払告示は、取適法の対象とならない取引であっても、製造委託等を行った事業者が当該製造委託等を受けた事業者に対して、製造委託等代金を給付の受領から起算して60日の期間経過後なお支払わないことを禁止するものであり、サプライチェーン全体での支払の適正化をより一層推進するものとなっている。
また、2027年3月31日には、電子交換所における手形・小切手の利用交換が廃止されることを踏まえ、多くの金融機関が9月30日を手形・小切手の最終振出期限に設定している。そのため、取適法や支払告示の対象とならない取引も含め、サプライチェーン全体でのサイト短縮の取組や、サイトの短縮に取り組む事業者の資金繰りへの影響にも配慮する必要がある。
そこで、各産業の業界団体宛てて以下の4つの項目を要請した。
取適法では、1月1日以後の発注に係る製造委託等代金の支払に手形を交付することが禁止されていること。また、電子記録債権や一括決済方式等の現金以外の支払手段についても、物品等の受領から起算して60日以内に定められる代金の支払期日までに該当する代金の満額に相当する金銭を受領することができない場合は、その使用が禁止されていること(例えば、物品等の受領日から起算して 60 日を超える満期を設定した電子記録債権又は一括決済方式を使用する支払は、原則として禁止される)。
2027年4月1日から独占禁止法上の支払告示が施行され、取適法の対象とならない取引を含む製造委託等に係る代金について、給付を受領した日(又は役務の提供を受けた日)から60日以内に支払わなければならないこと。各事業者においては、委託事業者・受託事業者間で協議し、支払告示の内容を十分に理解した上で、適正な支払期日を設定すること。
取適法及び支払告示の対象外の取引についても、サイトを製造委託等に係る物品等の受領日から起算して60日以内に短縮する、代金の支払をできる限り現金によるものとする等、サプライチェーン全体での支払の適正化に努めること。とりわけ、建設工事、大型機器の製造など発注から納品までの期間が長期にわたる取引においては、委託事業者は支払の適正化とともに、前払比率、期中払比率をできる限り高めるなど支払条件の改善に努めること。
電子交換所における手形・小切手の交換が2027年3月31日に廃止されることを踏まえ、多くの金融機関において、手形・小切手の最終振出期限を9月30日として設定していることを踏まえ、各事業者においては、委託事業者・受託事業者間で協議し、電子的決済サービスへの移行等の対応を進めることを求めた。
■約束手形の利用廃止を踏まえたサプライチェーン全体での支払の適正化について
https://www.jftc.go.jp/yakusokutegata_yousei_kouhyou.pdf
公正取引委員会/「最新!価格転嫁・取引適正化ルールの説明会」8月26日から全国開催
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