欧州トラックメーカー/ゼロエミッション大型トラック普及進まず、2030年CO2排出量規制見直しを求める

2026年09月16日 13:50 / 経営

ダイムラー・トラック、ボルボグループ、スカニア、MAN、DAF、イヴェコ、フォード・オトサンの欧州トラック・バスメーカー7社のCEOは、独ハノーバーで開催中の国際商用車見本市「IAA Transportation」での会合で、欧州におけるゼロエミッション大型車両について、著しく遅れている環境整備のために、移行が阻害されており、2030年のCO2排出量規制遵守スケジュールは調整が必要だと訴えた。

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欧州のトラック・バスメーカーは、EUのCO2削減目標達成に向けて取り組んでおり、ゼロエミッション車のラインアップを揃えている。しかし、輸送事業者がこれらの車両を大規模に導入し、競争力のある運用を行うために必要な条件は、少なくとも3年遅れており、依然として十分な早さで整備されていないと指摘。このため、欧州および各国の政策立案者に対し、このギャップを早急に埋めるとともに、2030年のCO2排出量規制遵守期限を調整するよう求めた。

欧州自動車工業会(ACEA)によると、現在、欧州における大型トラックの新規登録台数のうち、ゼロエミッション車はわずか2.4%。欧州最大のトラック市場であるドイツとフランスでも、それぞれ4.3%と2.4%に留まっており、主要トラック市場であるポーランド、スペイン、イタリアでも、その割合は1%を大きく下回っている。

7社は、2030年のCO2排出削減目標の適用開始まであと45カ月しかないことを考えると、現在の市場普及率と2030年に向けた移行ペースとのギャップは依然として大きいとしている。このギャップを埋めるには、輸送事業者にとってゼロエミッション・トラックが経済合理性にかなう必要があり、そのためには充電設備や電力網へのアクセス、エネルギーコスト、CO2排出量に基づく道路通行料、そして一貫性のある支援政策の枠組みが不可欠だと訴えた。

ダイムラー・トラック社長でACEAの商用車委員会の議長を務めるラドストロム氏は「現在では幅広い種類のCO2排出ゼロ車両が販売されているが、これらの車両を本格的な商業ベースに乗せるには、より広範なエコシステムの構築が不可欠だ」と指摘。

トラックメーカーは、新車がCO2排出目標を達成できなかった場合、莫大な罰金を科されることになるが、「市場の普及率が低すぎてメーカーが2030年の義務を果たせない場合、罰則を課しても、ゼロエミッション・トラックの普及にはつながらないだろう。それどころか、移行に必要な技術や生産能力への投資から数十億ユーロが流出し、世界的な競争が激化する中で欧州のメーカーの力を弱体化させることになる」と警告する。

同氏はそのために、環境整備の迅速な強化、または、EUが2030年の規制遵守期限を3年間延期し、メーカーへの罰則を回避することが必要だと述べている。

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