倒産/「八潮運輸」更生手続き開始、小規模会社更生案件として北海道初のケース

2026年10月02日 09:30 / 経営

帝国データバンクによると、八潮運輸(北海道北斗市)は10月1日、東京地裁より更生手続き開始決定を受けた。対象となる負債は債権者約29名に対し約11億1700万円。

更生管財人には、三枝知央弁護士(はぜのき法律事務所)が選任された。更生管財人によると、金融債権者、リース債権者、公租公課等のみを弁済禁止の対象としており、仕入れ債務等の一般の商取引債務については、全て期限通りに弁済を実施し、現在も、問題なく運送事業を継続している。

今回、負債総額50億円未満の会社のDIP型を対象として、2025年4月から東京地裁において導入された小規模会社更生案件として、北海道初のケースとなる。また、9月18日付で三井住友銀行との間で極度額を1億円とする当座貸越契約を締結し、DIPファイナンスを受けられるようにしており、事業継続にあたって資金繰りに問題ないとしている。

八潮運輸は、1963年6月創業、1978年3月に法人改組された貨物自動車運送業者。トラック約120台を有し、北海道内を営業エリアに北斗市の本店と札幌支店(石狩市)の2事業所体制で医薬品や医療機器、冷凍食品、建材、雑貨類などの運送を行うほか、不動産賃貸や自動車修理・整備なども手がけ、コロナ禍の規制が解除され、運送受託が増加した2023年3月期には年収入高約17億2000万円を計上していた。

しかし、この間、函館地域での運送量が減少するなか、燃料価格および人件費高騰などにより収益が悪化。収入の拡大を図るべく、2022年には新たに物流センターを開設したものの、見込んでいた運送受託が得られず、過剰な設備と有利子負債を抱えることとなった。

こうしたなか、ドライバーの退職などにより2025年3月期の年収入高は約15億9700万円にとどまり、リース料など販管費負担が増加したことなどから約1億5400万円の最終赤字を計上。人件費負担の増加や車両、不動産取得のための借入金返済負担も重荷となるなか、2026年3月期において社有不動産の売却により、約4億9400万円の最終黒字を計上したものの、多額の税金の支払いが発生したことで資金繰りが悪化していた。

今期に入ってからも業況の改善には至らぬなか、資金繰りの悪化に歯止めがかからず、法的手続きにより再生を図ることとなり、9月9日に東京地裁へ会社更生法の適用を申請し、同日保全・包括的禁止命令を受けていた。

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