北陸信越運輸局/トラック・物流Gメン、2024年度は「働きかけ」106件実施

2025年04月11日 15:55 / 経営

北陸信越運輸局は4月11日、管内の2024年度のトラック・物流Gメンの取組実績を発表した。

荷主等への働きかけは、2023年7月にトラックGメンが創設される前は2件だったものが、2023年度は25件、2024年度は106件の働きかけを実施。荷主による自主的な状況確認と必要に応じた改善を求めた。

106件の働きかけの主な原因行為は、「長時間の荷待ち」47%、「契約にない付帯業務」26%、「不当な運賃・料金の据え置き」11%、「過積載の指示・容認」7%、「無理な運送依頼」6%、「異常気象時の運送依頼」3%となった。

また、106件の働きかけに対しては、随時、その後の改善状況の確認を行っているが、現時点では要請・勧告に至る事案は発生していない。

荷主への協力依頼では、ランダムに抽出した荷主86件を訪問。2024年問題への理解・協力を求めた。また、一部の荷主訪問は、新潟県や経済産業省関東経済産業局と連携して実施した。

違反原因行為の収集では、トラック事業者の営業所などに電話や訪問により、1188件のプッシュ型情報収集を実施。トラックステーションや道の駅などにおいて、ドライバーに対し情報提供を呼びかけた。

3月には、運送事業者20者(新潟県5者、長野県5者、富山県5者、石川県5者)への聞き取り調査を実施。「以前と比べて荷待ちや運賃面での改善が進んできている」と答えた事業者は18者、「進んでいない」と答えた事業者は2者だった。荷待ちや運賃面での改善が進みつつあるが、一方で、全20者が「安定的・継続的に事業を行うために必要とする運賃水準に達していない」 と答えた。

さらに、「ドライバーを募集しても応募がない、応募があってもすぐに辞めてしまう」と答えた事業者は18者、「そういったことはない」と答えた事業者は2者だった。「現在、自社における1番の課題は人手不足である」と答えた事業者は17者、「そうでない」と答えた事業者は3者だった。依然として、人手不足が大きな課題となっていた。

<猿谷克幸自動車交通部長>
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写真提供:北陸信越運輸局

猿谷克幸自動車交通部長は、「いわゆる『物流の2024年問題』の転機とされる2024年4月から1年が経過したところだが、問題が解決したわけではなく、引き続き荷主訪問などを通じ、理解・浸透を深めていただくとともに、トラック事業者の労働環境の改善につながるよう取り組む」と述べている。

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