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2024年02月15日 14:12 / 経営
全日本トラック協会が2月15日に発表したトラック運送業界の景況感(速報)によると、2023年10月~12月期の景況感は、輸送数量、運賃・料金の水準、経常利益等が改善基調となったことを反映し、前回(7~9月)より15.8ポイント改善し、▲17.7ポイントとなった。
一方、今後の見通しは、輸送数量が改善する見込みから、2.7ポイントの改善を見込んでいる。
<業界の景況感>
■全体概況
実働率は18.7ポイント改善、実車率は19.2ポイント改善し、輸送効率は大きく改善傾向にある。
運転者の採用動向は5.2ポイント低下。運転者の雇用動向(労働力の不足感)は4.4ポイント上昇し、運転者の不足感はさらに強まっている。
所定外労働時間は7.1ポイント増加、貨物の再委託(下請運送会社への委託割合)は10.9ポイント増加。経常損益は19.4ポイント改善している。
今後は、実働率は8.8ポイント、実車率は5.3ポイント低下し、輸送効率は悪化する見込み。また、運転者の採用動向は改善するものの、運転者労働力の不足感は4.4ポイント上昇し、一段と強まることが予想される。
また、所定外労働時間は12.0ポイント減少し、貨物の再委託は3.1ポイント増加の見込み。経常損益は8.0ポイント悪化するものと予想している。
<共通の概況>
■一般貨物
輸送数量は27.1ポイント、運賃・料金の水準は3.2ポイントそれぞれ改善。これにより営業収入(売上高)は34.4ポイント、営業利益は25.9ポイントと大きく改善した。
しかし今後は、輸送数量が2.3ポイント悪化し、営業収入も9.8ポイント悪化する見込み。営業利益も7.4ポイント悪化する見通しとなっている。
<一般貨物の状況>
■宅配貨物
運賃・料金の水準は17.7ポイント悪化。しかし、輸送数量は14.5ポイント改善したことから、営業収入は57.9ポイントと大幅に改善。営業利益も36.0ポイント改善している。
今後の見通しについては、運賃・料金の水準は11.1ポイント改善するものの、輸送数量は7.4ポイント悪化し、営業収入は3.7ポイント悪化する見込み。ただし営業利益は、3.7ポイント改善する見込みである。
<宅配貨物の状況>
■宅配以外の特積貨物
輸送数量は14.8ポイント改善、運賃・料金の水準は1.5ポイント改善。営業収入も23.5ポイント改善している。営業利益も22.4ポイント改善した。
今後の見通しは、輸送数量は18.2ポイント改善、運賃・料金の水準は18.2ポイント改善の見込み。これにより、営業収入も9.1ポイント改善、営業利益も9.1ポイント改善を見込んでいる。
<特積貨物の状況>
■事業者特性別
事業者の規模別では、いずれも景況感は改善した。ただ、大規模事業者は54.2ポイントと大きく改善したが、中規模事業者は12.5ポイント、小規模事業者は8.3ポイントの改善となっており、大規模事業者との差が大きい。
今後については、大規模事業者は12.5ポイント悪化の見通しだが、中規模事業者は3.5ポイント、小規模事業者は5.8ポイント改善を見込んでおり、規模による景況感の差は縮小する傾向が予測される。
<事業者規模別推移>
品目別では、機械関連貨物が26.7ポイント、建設関連貨物が25.3ポイント、消費関連ポイントが14.8ポイント、その他貨物が6.9ポイントといずれも改善。今後については、消費関連貨物が11.8ポイント、建設関連貨物が2.0ポイント改善するものの、機械関連貨物は11.4ポイント減、その他貨物も4.4ポイント悪化の見通しとしている。
<品目別状況>
地域別では、四国を除く全地域で改善。一方、来期は四国が改善するものの、中部は悪化する見込みとなった。
<地域別状況>
事業形態別では、一般貨物、宅配貨物、宅配以外の特積貨物ともに、貨物輸送量の回復に伴い、実働率、実車率が改善した。しかし、労働力の不足感が一段と強まったことから、時間外労働時間の増加、貨物の再委託の増加(宅配貨物を除く)につながった。
これより、経常損益は改善基調となり、業界の景況感は一般貨物▲16.2、宅配貨物▲3.7、宅配以外の特積貨物▲31.8と、前期と比較して改善した。
<事業形態別>