ヤマト運輸/2026年度までにEV8500台を導入、2030年2万3500台の導入目指す
2025年06月23日 16:55 / 経営
ヤマト運輸は6月23日、都内で記者説明会を開催し、同社のサステナビリティに関する取り組みについて報告した。
ヤマトグループは、約5.5万台の車両と約3500拠点を保有し事業を行う企業として、気候変動対策への対応を率先して行う責務があるとの認識。政府目標の2030年までに温室効果ガス排出量(GHG)46%減(2013年比)と同水準の目標(2020年比48%削減)を掲げている。
<(左)ヤマト運輸 福田常務執行役員、(右)上野 公グリーンイノベーション開発部部長>

福田 靖常務執行役員(グリーンイノベーション開発統括)は、燃料の供給が途切れて車両が安定して運行できなかった東日本大震災時の福島県での経験から「物流事業者として、持続可能な物流事業を行う上で、EV化は必ず必要なことと考えて取り組んできた」と説明。2011年に初めてEVを導入して以来、メーカーの開発段階から携わり、そのサスティナビリティへの取り組みは「ヤマトらしい取り組みになってきたと思っている」と述べ、「目標である48%削減を、ぜひ達成したい」と意気込みをみせた。
目標達成に向けたヤマト運輸の主な施策は「EV2万3500台の導入(集配車両の約60%をEV化)」、「太陽光発電設備810基の導入」、「2030年までにドライアイスの使用量ゼロの運用を開始」、「省エネ由来電力の使用率を全体の70%まで向上」の4つ。
EVについては、今年3月の時点で4274台を導入済み。2024年度から2026年度までの3年間で8500台を追加するという。現在は1トン積の日野「デュトロZ EV」と、2トン積の三菱ふそう「eキャンター」が中心だが、今後、国内メーカーだけではなく海外メーカーからの導入も含めて検討していくとしている。
太陽光発電設備は約130基を導入、ドライアイス使用量は約8万2000トンのCO2を削減、再エネ由来電力の使用率58%を達成済み。
2030年46%減の目標に向けて現在のGHG自社排出量は15%削減となっており、今年中には20%削減を目標にしている。現在までのところ、計画通りの進捗だという。
なおEVについて、次のステップとしてバッテリー交換式EVの実用化を目指す。EVは、長い充電時間、日中の稼働時間帯と太陽光発電の発電時間の重複が大きな課題となっているが、これをバッテリー交換式とすることでクリアできると説明する。
9月から都内で三菱ふそう、三菱自動車、Ample社と共同でEV150台超の共同実証を開始する。将来的にはバッテリー標準化も視野に入れて、メーカーと検証していく。
ヤマト運輸は2011年からEVの導入を開始したが、現在に至るまでに蓄積した導入や運用のノウハウを活かし、他社のEV導入を支援する新事業「EVライフサイクルサービス」を2024年10月に開始。すでに医薬品流通の大手、アルフレッサグループが採用し、EV45台を導入したという。グリーンイノベーション開発部の上野 公部長は、今後、多くの事業者に活用してもらい、約3000台規模にしていきたいとしている。
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