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2025年06月25日 11:47 / 経営
公正取引委員会は6月24日、「2024年度における荷主と物流事業者との取引に関する調査結果及び優越的地位の濫用事案の処理状況について」発表した。調査対象事業者は、荷主向け3万名、物流事業者向け4万名、回収数は荷主向け1万5159名(回収率50.5%)、物流事業者向け1万2592名(回収率31.5%)だった。
公取委では、荷主による物流事業者に対する優越的地位の濫用を効果的に規制する観点から、独占禁止法に基づき「特定荷主が物品の運送又は保管を委託する場合の特定の不公正な取引方法」(物流特殊指定)を指定し、その遵守状況及び荷主と物流事業者との取引状況を把握するため、荷主と物流事業者との取引の公正化に向けた調査を継続的に行っている。
2024年度は、荷主と物流事業者との物品の運送又は保管に係る継続的な取引を対象として、荷主及び物流事業者向けの調査を実施した。その結果を踏まえ、現下の労務費、原材料価格、エネルギーコスト等のコスト上昇分の取引価格への反映の必要性について協議をすることなく、取引価格を据え置く行為等が疑われる事案に関して、荷主100名に対する立入調査を実施した。
さらに、2024年度の調査では、「不当な給付内容の変更及びやり直し」に係る質問とは別に、荷主と物流事業者との間で出発時間・到着時間を取り決めていたにもかかわらず、荷主の都合で出発時間・到着時間が変更され、物流事業者に待機時間が発生する「荷待ち」に係る質問を設けた。
荷待ちによって、物流事業者に運転手の人件費、待機時間料等の追加費用が生じたにもかかわらず、荷主が当該費用を負担しない場合に独占禁止法上問題となる。
調査の結果を踏まえ、独占禁止法上の問題につながるおそれのある行為を行った荷主646名に対し、具体的な懸念事項を明示した注意喚起文書を送付した。注意喚起文書を送付した荷主の上位3業種は、主に農産物、林産物及び水産物の販売事業等を営む「協同組合」「飲食料品卸売業」「建築材料、鉱物・金属材料等卸売業」の順だった。
また、問題につながるおそれのある行為についての回答を行為類型別にみると、「不当な給付内容の変更及びやり直し」399件(割合53.4%)、「代金の支払遅延」118件(同15.8%)、「買いたたき」96件(12.9%)の順に多かった。「不当な給付内容の変更及びやり直し」のうち、「荷待ちに関するもの」は372件で、全体の割合で49.8%を占めた。
注意喚起文書を送付した荷主の行為類型別内訳数は、複数の行為類型で注意喚起文書の送付を受けた荷主が存在するため、合計の件数は、荷主数646名とは一致しない。さらに、同一回答者が、荷待ちとともに、荷待ち以外の不当な給付内容(積載数量、発着地、集貨日等)の変更及びやり直しに該当しているものがある。