チューリング/東急不動産、大日本印刷と資本業務提携、完全自動運転技術開発を加速

2025年11月17日 14:39 / 経営

自動運転技術開発のチューリング(東京都品川区)は、東急不動産ホールディングスとレベル5自動運転(完全自動運転)車両の実現を目指し、資本業務提携基本契約を締結した。東急不動産HDが運営するコーポレートベンチャーキャピタルファンド「TSVF2投資事業有限責任組合」を通じて、チューリングへの出資も完了している。

またチューリングは、大日本印刷とも資本業務提携を締結。大日本印刷とチューリングは、AI方式の自動運転システムやヒューマンマシンインターフェースの開発を共同で推進し、社会課題の解決やスマート社会の実現を目指す。

チューリングは、カメラ画像からEnd-to-End(E2E)で直接運転指示を行う高度なAIを搭載し、市街地など複雑な交通環境で自動運転を行う技術を開発中。

東急不動産は、トラックドライバー不足や都市部の交通インフラ改善を課題とし、チューリングが開発を進めるE2E自動運転技術を搭載した車両の走行データ収集への協力や共同実証を検討している。

この取り組みは、佐賀県や九州圏、茨城県、神奈川県などの産業拠点を中心に進められており、物流施設や産業団地を全国でネットワーク化する「GREEN CROSS PARK」の一環として進行中だ。さらに、広域渋谷圏をはじめとする都心部での自動運転実証実験にもチューリングとの連携を強化する方針としている。

東急不動産との提携により、ロボタクシーやラストワンマイル物流、産業団地内の自動化ソリューションなどの具体化が進められる見込み。両社は物流・人流分野におけるレベル5自動運転(すべての道路環境や天候条件でシステムが運転を行う完全自動運転)の実現を目指している。

一方、大日本印刷は、モビリティ関連事業を注力領域と位置付けており、これまで培った高セキュリティ技術や仮想空間生成技術を活用して、チューリングとの協業を推進し、完全自動運転の実現に向けた取り組みを加速する方針。

自動運転に適した新たなヒューマンマシンインターフェース(HMI)の開発、走行データの信頼性向上に向けたセキュリティ技術の連携、自動運転高度化に向けた仮想環境を活用したAIモデルの研究・開発、AIが学習するデータの収集および管理に関する支援体制の構築など、両社で取り組みを進める。

大日本印刷は、今回の資本業務提携を通じて、完全自動運転に必要な製品・サービスの開発を推進する。また、フィジカルAIを活用した次世代モビリティの開発にも取り組む。

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