SM物流研究会/2025年はメーカー・小売間協議を3回実施「T11型パレット」の運用検討
2026年04月07日 16:53 / 経営
SM物流研究会は3月24日、「パレット納品の拡大」分科会の2025年度活動報告と2026年度方針を発表した。
分科会は、2時間超過のバラ積載の取引先に入荷作業(荷役)時間短縮改善手段として、パレット積載への変更を促すこと目指している。あわせて、ドライバー作業負担の軽減やバース滞在時間改善(次の入荷車両の荷待ち削減)を行い、双方でのメリット拡大を図る。
これまで、即席麺メーカー3社、菓子メーカー7社とバラ積み納品削減に向けた意見交換会を実施。「パレット納品による積載率の低減」「メーカー生産工場の設備・運用体制がパレット化に適用していない」「パレットサイズの非統一があり、小売センター側で対応できない」といった3つの課題を浮き彫りにした。
<パレット納品の課題と研究会からの要望>

出典:SM物流研究会発表資料
2025年4月に、マルエツ大黒センターにて菓子メーカーと意見交換を実施。小売・センター委託先からは、特売時のパレット納品、2台納品時のドライバー間の相互補完が提案された。
菓子メーカーからは、32パレット単位の発注でパレット納品は可能。ただし、パレットはJPRのほか、自社パレットもある。自社パレットに関してはセンターでの棚卸、紛失時の取り決めが必須となるとの回答を得た。ドライバー間の相互補完については、自社ロジスティクスに依頼はするが確約はできないとのことだった。
2025年5月に、ライフ川崎センターにて即席麺メーカーと意見交換を実施。小売・センター委託先からは、特売時のパレット納品を提案した。
即席麺メーカーからは、自社工場からデポはT11パレットの管理ではないため、小売センター納品時にT11パレットにするためには積み替え作業が発生する。会社として課題認識はあるので、工場をT11パレット仕様に改修、積み替え専用のデポを経由することも検討するが、いずれも経営判断となり現場では即実施の返答はできない。その中でできることを卸と検討していく。取り急ぎは委託先配送会社(デポ)での運用を確認するとの回答を得た。なお、マルエツに納品しているデポは試験的にパレット納品運用をしているためマルエツはパレット納品を実施している。
2025年7月に、ライフ川崎センターにて菓子メーカーと意見交換を実施。小売・センター委託先からは、特売時のパレット納品、2台納品時のドライバー間の相互補完を提案された。
菓子メーカーは、パレット単位発注に向けたアイテムごとのパレット単位数、面単位のメーカー、卸間の共有は実施済みとなっている。ただし、車両確保、作業オペレーションのための特売発注受信からのLT(リードタイム)が短いため、実現には至っていないと回答した。
ドライバー間の相互補完については、自社ロジスティクスに依頼済みで、2台が同じ会社の車両であれば相互補完は実施している。だたし、他社になると相互補完が難しいのが現状とのことだった。
意見交換の成果として、一部メーカーからはパレット化に必要な物量として、現状の物量からの差分を提示された。今後、小売側で特売・通常時の数量調整を行い、パレット納品を実施する道筋をつけた。持続可能な物流のため、「メーカー・小売」の協力体制を構築し、パレット納品に向けて一歩前進したと評価している。
SM物流研究会の座長を務めるライフコーポレーション執行役員の渋谷剛首都圏PC・物流本部本部長は、「パレット納品の拡大では、2025年度は、メーカーさんに研究会に参加してもらったり、小売のセンターに来てもらい、個別にお互いに協力してやることなどを話し合いながら進めてきた。2026年度は、メーカーさん・卸さん、我々小売で引き続き、話し合う場を設ける。ごく当たり前のことをやりながら、これだけ技術も進んでいるので、パレット納品をする・しないだけで、議論をするのではなくて、いろんな技術を使って、荷役作業を短縮できるものはないかと、いろんな方面でいま研究をしている。その両面で活動をしていきたい」とコメントしている。
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