厚生労働省/改正労働安全衛生法「個人事業主を含む作業従事者」に対象拡大、通達発出
2026年04月22日 17:03 / 経営
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厚生労働省労働基準局長は3月30日、都道府県労働局長に「労働安全衛生法施行令及び労働安全衛生法関係手数料令の一部を改正する政令等(個人事業者等関係)の施行について」の通達を発した。
主な概要は、安全衛生対策の対象範囲を「個人事業主を含む作業従事者」に拡大したこと。特定元方事業者・注文者による統括管理の対象者拡大・安全衛生管理の強化。
また、機械・設備・作業環境に関する危険防止措置の対象拡大や安全衛生に関する申告制度の整備、及び不利益取扱いの禁止となっている。
特に個人事業者の定義が重要な変更点となっている。他法令では、事業を行う者が個人事業者に該当するか否かは、法人か否かで判断される場合が多いが、安衛法において「個人事業者」とは、「事業を行う者であって、労働者を使用しないもの」と定義されており、法人であるか否かは問わず、労働者を使用するか否かで判断する。
「労働者と同一の場所」の範囲は、屋内外を問わず労働者が危険や健康被害を生ずるおそれのある範囲とされた。
改正法では、個人事業者等が措置を講ずべき場面や労働者以外の作業従事者が事業者、注文者等の講ずる措置の保護対象となる場面は、労働者以外の作業従事者が労働者と同一の場所において仕事の作業に従事する場合に限定されている。
これは、労働者以外の作業従事者が該当する場所において作業を行うことにより、労働者に危害を及ぼすおそれがあること等に着目し、既存の労働災害防止対策に、労働者と同じ場所で作業に従事する労働者以外の作業従事者をも取り込み、労働者のみならず、労働者以外の作業従事者による災害の防止を図る施策となる。
そのため、ここでいう「労働者と同一の場所」とは、該当する場所に存在する危険性又は有害性等により、労働者以外の作業従事者と労働者が共通して、危険又は健康障害を生ずるおそれを受ける状態にある場所の範囲をいう。その判断は、屋内外を問わず、原則として、物理的に同一の空間において、労働者及び労働者以外の作業従事者の作業が同時に行われる場所をいうものであり、典型的には、労働者による作業が通常行われている作業場が対象になる。
ただし、「労働者と同一の場所」の範囲は、必ずしも同一の区画又は階層に限定されるものではなく、該当する場所で行われる作業が周囲に及ぼす影響や、それぞれの規定が目的とする保護法益に照らし、個別具体的に判断される。なお、該当する影響が物理的又は時間的に遮断されている場合についてまで対象としない。
同一空間で同時に作業が行われる場所の具体例として、「物流倉庫の荷捌き場において、労働者と労働者以外の作業従事者により、同一のフォークリフト作業区域内で荷役作業が同時に行われる場所」などがある。
また、「作業従事者」とは、作業の内容如何にかかわらず、事業を行う者が行う仕事の作業(危険有害な作業に限らず、現場監督、記録のための写真撮影、荷物の搬入等も含まれる。)に従事する者をいう。「作業従事者」に該当するか否かの判断に当たっては、契約形式等にかかわらず、実際に当該現場において仕事の作業を行っているかどうかを基準として、個別具体的に判断される。
例えば、「事業者(該当する事業者が元方事業者、関係請負人等に当たる場合を含む)の労働者」「事業者又は個人事業者(該当する個人事業者が元方事業者、関係請負人等に当たる場合を含む)が法人である場合の代表者又は役員」「法人でない事業者又は個人事業者のいわゆる個人事業主」「個人事業者の家族従事者」が含まれる。
一方で、見学者等で該当する場所に立ち入るものの、作業は行わないものは、通常は作業従事者には該当しないことに留意する必要がある。
■労働安全衛生法施行令及び労働安全衛生法関係手数料令の一部を改正する政令等(個人事業者等関係)の施行について
https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001682840.pdf
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