警察庁/「過激化した個人によるテロ対策」全日本トラック協会に宅配事業者による協力依頼

2026年06月11日 15:41 / 経営

警察庁は6月10日、全日本トラック協会に対して、宅配事業者と全国警察によるテロ対策の強化に向けた協力を依頼した。

同日、警察庁警備局公安課の岡村雅人ローン・オフェンダー等対策室副室長が、全日本トラック協会の土屋文昭輸送事業部長に、依頼文書を手交した。

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土屋事業部長(左)と岡村副室長(右)

近年、「特定のテロ組織等と関わりのないままに過激化した個人」いわゆるローン・オフェンダーが新たな脅威となっている。

過去のテロ等重大事件では、市販の薬品・部材を利用し、アパートの一室や自宅において手製銃や爆発物を製造、保管した事例があった。また、もしその工作音や異臭について早期に把握できていれば重大事件の発生を未然に防止できたかもしれないとの指摘がある。

このため、警察では、武器の製造時に出るような異音、異臭に関連する情報を持つ人に警察への通報を呼び掛けており、昨年春以降は、この種の情報に接することが多いと思われる業界に協力を依頼している。そこで、今回、運送事業者にも改めて、協力をお願いした。

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具体的な異変の事例(警察庁作成:ドライバー向け啓発チラシ)

具体的には、宅配便の配達時に、「薬品や火薬の臭いがする」「金属音や工作音がする」「いつも対応する人が異なる」「衣類等と書かれた荷物が異常に重たい」「居住者が過度に防犯カメラを設置している」「空き家のはずなのに置き配依頼が頻繁にある」「事務所となっているのが、何の会社なのか分からない」「室内から大きな声が聞こえる」といった異変を感じた場合、ドライバーが警察相談専用電話#9110または、最寄りの警察署警備課に連絡するようにお願いしている。

実際、過去には、宅配配達員が、その敏感な感覚により、空き家であるはずの部屋に荷物が届けられるという変化を見逃さず通報したことで、詐欺事件を解決した事例があった。

今後、この点について、各都道府県警察の担当者が各都道府県トラック協会に個別の協力依頼を行う予定のため、全日本トラック協会に事前の周知をお願いした。

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岡村副室長

岡村副室長は、「安倍晋三元内閣総理大臣が街頭演説中に銃撃され殺害された事件、岸田文雄内閣総理大臣に向けて、爆発物が投てきされた事件は、いずれも組織に属さない個人による犯行だった。こうした重大事件の発生を重く受け止めている。個人で動いている場合、具体的に何をやっているのかを警察の力だけで把握しきれないところがあるため、事業者の方に通報を依頼している」と取り組みの趣旨を説明した。

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土屋事業部長

土屋事業部長は、「ドライバーは、もし不審だと思っても、配達先もお客様なので、なかなか行動に移すことは難しい。でも、今回、このような依頼を受けることで、少し(通報する)ハードルが下がると思う」と協力依頼の効果を語った。

警察庁/オンライン行政手続き「e-Gov電子申請」で対応

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