ジェイテクト/同社操舵アクチュエータが新型エルフに採用

2023年04月24日 16:45 / 車両・用品

ジェイテクトは4月24日、自社EPS技術を応用し、小型トラックのADAS(高度運転支援システム)対応に貢献する「C-EPSタイプ操舵アクチュエータ」を開発し、いすゞ・新型エルフ/エルフEVに採用されたと発表した。

<いすゞ 新型エルフ>

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<C-EPSタイプ操舵アクチュエータ>

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ステアリングシステムは、自動車の「曲がる」機能を担うもので、大きくマニュアルステアリング(以下「MS」)・油圧式パワーステアリング(以下「HPS」)・電動パワーステアリング(以下「EPS」)の3つに分類される。現在は、主に乗用車にはEPSが、バスやトラックといった商用車にはHPSが搭載されている。

同社は今回、昨今の社会課題である、商用車のドライバー不足と、そこから誘起される商用車ドライバーの事故や疲労の軽減に貢献するべく、既存のHPSとC-EPS操舵アクチュエータを組み合わせることにより、低コストで商用車のADAS対応を実現。ふらつき運転や車線逸脱による事故の抑制によって、物流を支える商用車ドライバーに安全・安心を提供する。

商用車への操舵アクチュエータの搭載について、他社では油圧RBS一体のため、低床車両では床面と干渉してしまい搭載が困難となっている。これに対し、同社はコラム部に操舵アクチュエータを搭載する構造を開発。ステアリングホイール付近での搭載のため、低床の商用車でも床面との干渉が発生せず床面改造に比べると小規模な改造で搭載可能であることと、既存量販EPS技術を応用している操舵アクチュエータであることから、低コストなシステムとなっている。

<商用車への操舵アクチュエータの追加搭載位置比較>

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また同社開発品では、トルクセンサや回転角度センサを操舵アクチュエータに内蔵しており、それらから得られる操舵トルク及び舵角情報を用いることで、独自で開発した各種操舵力のアシスト制御やハンドル戻し制御が実現可能となり、操舵感が向上している。

なお、本操舵アクチュエータは、自動運転レベル2に相当するレーンキープアシストに貢献。同社では今後、中型トラックをターゲットに拡販予定であり、さらに省スペース化と高出力化を両立したタイプの開発によって、小型~大型商用車の自動運転レベル4への対応を目指している。

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