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2023年09月04日 17:03 / 施設・機器・IT
日本電気(NEC)、ENEOS、日本通運は9月4日、EVトラックの普及拡大に向けた経路充電の実証実験を9月5日より福岡県内で開始すると発表した。
経路充電とは、目的地までの途中で足りない分を補う充電のこと。輸送時のCO2排出量削減に期待されるEVトラックだが、経路充電可能な充電ステーションの場所が限られていることが、普及に向けての一つの課題となっている。そこで今回の実証実験は、経路充電の有効性の確認および運用方法の確立を目的に実施。EVトラックの普及促進を図っていく。
実証実験は1か月で、ENEOSのDr.Driveセルフ水城店(福岡県太宰府市)急速充電器と、 日本通運 福岡支店(福岡県福岡市)に導入されているEVトラック(先代eCanter)1台を使用。「EVトラックの長距離輸送における経路充電の有効性」 、「EV運用支援アプリケーションの必要機能および有効性、出発地から配送先へのルート検索や電気消費量シミュレーション、シミュレーションを踏まえた充電ステーションの検索、ドライバーへのバッテリー切れリスクの通知など」、「SSの充電サービス設計要件」を検証する。
<実証実験に使用するEVトラック>
使用される先代eCanterは、1回の充電走行距離が約100km。このため活用範囲が限られるのが実情だが、経路充電を使用すればより幅広いニーズに対応でき、活用しやすくなる。なお先代eCanterはCHAdeMOの急速充電(最長1.5時間)に準拠しており、公共急速充電ステーションでの充電も可能となっている。
この実証実験を踏まえ、NECは、日本通運のEVトラックの実運行データを活用し開発したシミュレーションロジックを起点とするEV運用支援アプリケーションの価値向上を目指す。ENEOSは、EVトラックユーザーの充電ニーズに応じた経路充電ネットワークの拡充を図る。日本通運は、EVトラックの運行データを活用することで、EVトラックなどの環境配慮車両の導入を積極的に進め、顧客のサプライチェーン全体を通じて環境負荷の少ない物流を提案していく。
<実証実験に使用するEV運用支援アプリ>