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2024年07月19日 14:44 / 施設・機器・IT
ラピュタロボティクスは7月19日、自動フォークリフト「ラピュタAFL」のトラック積み下ろし機能など新機能のデモンストレーションを都内で公開した。
ラピュタAFLは機体に取り付けたLiDARセンサーによって自己位置を高い精度で推定し、従来の自動フォークリフトで必要だった床面への反射板や磁気テープなどの施工が不要なのが大きな特徴。これまで定点間搬送、垂直搬送機前後の仮置き搬送、格納・パレットピッキング機能を実現しているが、今回の新機能追加により、さらに倉庫内の幅広い業務の自動化が可能となる。
今回追加されたのは、「トラック積み込み/積み下ろし」、ランダムな高さに対応可能な「パレット段積み」、左右クリアランス片側15cmに対応した「狭いエリアでの平置き」の3つの新機能。ラピュタAFLは2023年4月の発売以来、既に多くの顧客に導入されているが、これらの新機能は2024年問題への対策として要望が多かったもので、優先的に開発を進めたという。
デモンストレーションでは、1台のラピュタAFLを使用。トラックの荷台に積まれた荷物を積み下ろして仮置き場に搬送、棚に入れ、その後反対に棚からパレットを下ろし、トラックに積み込むまでの工程が披露された。
パレットの搬送は1時間あたり30枚程度が可能。16枚2段積みの標準的なトラックの場合、16往復とすると、おおよそ30分で積み下ろしを行うことができる計算になる。有人フォークリフトよりも多少作業時間は掛かるものの、倉庫側でもリフトマンの確保が困難な現在、多くの現場で活躍が期待される。
なお、今回の新機能はまだ開発中で、リリースは2025年上期を予定している。センサ類の追加などハードウェアの変更はなく、ソフトウェアの変更だけなので、導入済みのラピュタAFLにも要望に応じて実装していくという。
有元啓祐自動フォークリフト事業部長は「これからリリースに向け、さらにブラッシュアップしていく」とコメント。「国内の有人フォークリフト市場は年間約8万台。対して自動フォークは年間180台程度と、まだ非常に少ない。ただグローバルで市場を見ると金額ベースでは10分の1くらいが無人フォークになっているので、国内でも1%程度にはすぐにいくのではないか」と分析する。既にラピュタAFLは、安田倉庫、鈴与、SBSロジコム、TOTOなど多くの企業に導入されているが、今後もユーザーを増やし、トップシェアを獲得していくとしている。