関東運輸局/昨年「適正運賃の収受等の要請文書」荷主1万社に発出、取引環境改善に尽力
2026年01月05日 10:58 / 経営
関東運輸局は1月5日、藤田礼子局長の「2026年年頭の辞」を発表した。トラック・物流関係では、2030年に向けて人手不足が進むと捉え対策を強化する方針を表明。2025年の改正物流法、改正下請法(取適法・振興法)などの一連の法改正の動向を説明した。
また、荷主向けの取り組みとして、昨年、改正法説明会を関係省庁と合同で開催して周知に努めるとともに、2025年6月には、適正運賃の収受等に関する要請文書を関係省庁連盟で関東管内の荷主約1万社に発出したことを明らかにした。トラック・物流関係の年頭の辞の要旨は以下の通り。
<藤田局長>

※写真は2025年12月18日開催の定例記者会見
いわゆる「2024年問題」について、トラック・物流関係においては、物流危機は2024年で終わりではなく、始まりだ。2030年に向け人手不足は今後益々厳しい状況になると見込まれるため、引き続き、対策を強化する必要がある。
制度面においては、昨年4月に改正物流法が一部施行され、翌5月には改正下請法(取適法・振興法)が成立した。翌6月には、2024年問題対応の制度面での総仕上げとして、議員立法により事業許可更新制など盛り込んだトラック適正化二法が成立するなど、取引環境の適正化やドライバーの賃上げの実現に向け、着々と取り組みが進んでいる。
改正物流法では、昨年4月の一部施行に続き、本年4月より、一定規模以上の事業者について、物流統括管理者の選任、中長期計画の策定や定期報告の義務が課される。
また、改正下請法(取適法・振興法)では、本年1月から施行され、荷主と運送事業者間の運送委託取引が、新たに同法の適用対象に追加された。不当な運賃の据置き等の申告をしやすくするため、報復措置の禁止の申告先として、事業所管省庁として国土交通大臣も追加され、トラック・物流Gメンへの情報提供者も保護の対象となった。改正下請法の運用を通じて、国土交通省と公正取引委員会等との連携を深めることにより、トラック・物流Gメンの是正指導等を強化する。
さらに、トラック適正化二法で定められた「委託次数の制限」、「違法な『白トラ』に係る荷主などの取り締まり」は本年4月に施行、「許可の更新制の導入」、「『適正原価』を継続して下回らないことの確保」は3年以内に施行される。
これらの法改正を通じて、物流事業者だけではなく、荷主側においても物流事業者と協力して物流をよくしていこうという機運が、これまでになく高まっていると感じている。それでもなお、中小企業庁の価格交渉促進月間の調査結果をみると、トラック運送業は、価格交渉・価格転嫁ともに他業種と比較して進んでおらず、引き続き改善が必要な状況となっている。
適正運賃の収受のためには、荷主側のみならず、事業者側の取り組みも大変重要となる。元請を中心として、事業者には、改正法の着実な履行とともに、荷主等に対し、適正原価に係る法施行までは、標準的運賃の活用や実運送のコストを踏まえた価格交渉に取り組むようお願いする。
また、関東運輸局としても、関係省庁との連携を強化し、さまざまな取り組みを進めてきた。
荷主向けの取り組みとしては、昨年、改正法説明会を関係省庁と合同で開催して周知に努めるとともに、同年6月には、適正運賃の収受等に関する要請文書を関係省庁連盟で関東管内の荷主約1万社に発出した。また、トラック・物流Gメンは、昨年10月と11月の集中監視月間には、公正取引委員会のほか、各都県労働局や労働基準監督署と連携し、荷主等への合同パトロールを実施するとともに、悪質な荷主等に対しては厳正に是正指導を行い、取引環境の改善に努めた。
さらに、関東商工会議所連合会に対し、改正物流法を踏まえた適正取引推進・物流効率化等に関する協力について、また、主婦連合会に対し、再配達削減や送料負担に関する意識変容等行動変容に関する協力について、関東経済産業局と連名の文書で要請を行った。
今年も、関東運輸局としては、国土交通本省や関係省庁との連携を一層強化し、改正法の周知浸透や荷主や消費者等への働きかけに取り組み、持続可能な物流の実現に向け、また、トラック業界が更に魅力的な産業として発展するよう全力で取り組む。
また、物流拠点については、物流2024年問題に直面する中で、その最適な配置、トラックの中継輸送等への対応、老朽化する拠点の更新等の課題に対応するため、昨年4月に「物流拠点の今後のあり方に関する検討会報告書」がとりまとめられた。このとりまとめに基づき、基幹的な物流拠点の整備等を支援するための措置等について検討が進められている。関東運輸局としても、倉庫事業者とトラック事業者が連携して、物流ネットワークを支える取り組みが進展するよう制度の検討状況を踏まえ、周知等に努める。
■2026年 年頭の辞
https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/content/000364296.pdf
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