関東運輸局/自衛官対象「大型トラック運転体験会&企業説明会」開催、退官後の再就職を後押し
2026年02月12日 10:10 / イベント・セミナー
自動車運送業等の担い手確保に向け、関東運輸局埼玉運輸支局、埼玉県トラック協会は2月10日、UDトラックスのUDエクスペリエンスセンター(埼玉県上尾市)で、自衛官を対象にした「大型トラック運転体験会&企業説明会」を開催した。この催しは昨年に続いて2回目。
<自衛官がUDトラックスの最新大型トラック「クオン」を試乗>

自衛隊の退職者は、全国で毎年約8000~9000人。多くの自衛官は50代半ば(若年定年制自衛官)や20~30代半ば(任期制自衛官)で退職するが、そのうち1500人程度は、大型運転免許や自動車整備士の資格を取得しているという。そのため、自動車運送業にとって退職自衛官は、即戦力として期待できる存在といえる。
そのような背景から、国土交通省と防衛省は2024年6月から連携を開始し、退職自衛官の運送業への再就職を後押ししている。なお、この連携では、退職自衛官は予備自衛官としての身分を持って企業に入社し、かつ運送事業者はラッピング車両などで自衛官募集を宣伝する。自衛隊と運送業の両方で人材を確保しようという取り組みだ。
<国土交通省・防衛省 自動車運送業等及び自衛隊における人材確保の取組に係る連携>

この体験会も、その一環として実施されたもの。当日は、陸上自衛隊大宮駐屯地から17名の退職予定自衛官が参加し、UDエクスペリエンスセンターのコース内で大型トラック「クオン」を試乗、また埼玉県内の運送事業者から企業説明を受けた。
試乗車は3台で、4軸低床8×4駆動のクオンCG。電制トランスミッションで2ペダルのESCOTと、電子制御ステアリング「UDアクティブステアリング」を搭載した車両で、10トンのウエイトを搭載。1周約1.1kmのコースを3周し、最新大型トラックの快適な乗り心地や運転のしやすさを体感した。
冒頭、挨拶に立った関東運輸局 埼玉運輸支局の高久浩一支局長は、運送業界の現状について、「担い手不足が深刻な状況となっている。運転手が足りなくて荷物を運ぶことができない、今まで翌日に届いた荷物が翌日に届かないなど、トラックの運転手が不足していることで、我々国民生活にも大きな影響が出てきている状況」と説明。
「そのため国土交通省は、トラックドライバーの負担軽減のために法律を改正し、取引環境の適正化に取り組むとともに、トラック・物流Gメンによる荷主企業等への要請を行うなど、運転手の労働条件改善にあらゆる施策を講じている」と話し、「ぜひ、国民の生活を支える最も重要な役割を担う自動車を運転する仕事を退職後の仕事に選んで欲しい」と参加者に語った。
自衛隊埼玉地方協力本部長の林 弘之1等空佐は、「仕事の説明だけ聞いても、自分に向いている職業なのか判断が難しい。実際に車両を運転してみてから、再就職するかしないか判断できるというのは、入社後に長く勤務できるかどうかにも繋がってくる」とトラックの試乗体験を評価。大型トラックを実際に運転してみれば、その仕事が自分に合っているかイメージすることができ、早期離職も防げるというわけだ。
林本部長は、退職自衛官がトラック運送業に向いている理由として「自衛隊の職務上、規律心が高いこと。また健康で体力のある隊員が多いこと、そして20代~50代で退職するので、再就職後に活躍できる期間が長い」と説明。その上で「我々が育てた人材を企業に還元する。企業には予備自衛官として訓練などにも参加しやすい環境を整えていただき、さらに自衛官募集の宣伝もしていただく。この好循環は、国交省、防衛省、運送業界のそれぞれにメリットがある」と取り組みへの期待を語った。
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