物流特殊指定改正案/着荷主規制で公聴会開催、全日本トラック協会など業界団体が意見提出
2026年04月14日 18:45 / 経営
公正取引委員会は4月14日、「特定荷主が物品の運送又は保管を委託する場合の特定の不公正な取引方法」改正案の公聴会を開催した。
<着荷主規制の概要>

出典:公正取引委員会発表資料(以下同じ)
公聴会に出席した公正取引委員会委員の泉水文雄氏は、「今回の改正は、近年課題となっている、着荷主が取引条件にない荷待ち・荷役などを運送事業者に行わせる行為を規制するために、物流特殊指定を見直し、着荷主と発荷主との間の取引に関する新たなルールとして、特定の取引方法を指定するものだ。また、1月に施行された取適法を物流特殊指定に反映するものだ。一般の方々から忌憚のない意見をいただき、当委員会が物流特殊指定の改正を行う上での参考にさせていただきたい」とあいさつした。
公聴会には、全国中小企業団体中央会、SM物流研究会、全日本運輸産業労働組合連合会、日本自動車工業会物流部会、全日本トラック協会、明治学院大学の佐藤吾郎教授が出席し、意見を述べた。公聴会では、出席者全員から、改正案に賛成する旨が述べられた。
その上で、全国中小企業団体中央会からは、着荷主と発荷主との間で取引条件を文書で明示する際に発注時点で全てを明示できない場合があり、新たな付帯業務が発生した際に、着荷主から発荷主に追加役務を連絡する仕組みの必要性や物流特殊指定の厳正な執行に向け、取適法と同等の周知活動を行う必要性が意見として出された。
また、SM物流研究会は、「着荷主の定義及び範囲の明確化」「荷待ち発生における責任区分の整理」「着荷主の関与が及ばない運送契約の配慮」の3点について要望を述べた。
全日本運輸産業労働組合連合会は、なかなか価格転嫁が進まない状況があり、トラック運送事業者と着荷主の間には、何ら取引関係が存在しないが、契約にない荷待ち・荷役が当然のように行われている商慣習を改善するには、物流における着荷主規制が必要不可欠との認識を示した。
日本自動車工業会物流部会は、ドライバー不足に苦しむ発荷主としてドライバー処遇改善につながる改正案に賛成の立場を示した。その上で、関係者が多岐にわたるため、対象取引の定義、違反事例などの説明内容の充実を要請した。また、着荷主が運送事業者に対価を支払って荷役をしてもらう場合の例外規定を設けることを要望した。
全日本トラック協会は、国土交通省の違反原因の割合を示したうえで、トラック運送事業者と直接の契約関係にない着荷主において、無償の付帯業務や長時間の待機などを強いられることが多く存在する中で、着荷主に着目して、着荷主が行わせる無償での付帯業務などを新たに物流特殊指定の対象に追加することは大いに評価できると改正案を支持する立場を表明した。
明治学院大学の佐藤教授は、規制方法として、既存の枠組みを活用することの有効性や着荷主規制による取引適正化への期待、改正物流特殊指定の執行の強化を求める意見が出された。
最後に、泉水委員が「本日、みなさまから頂いたご意見・ご要望を参考にさせていただき、できるだけ早い時期に結論を得たい」と閉会のあいさつをした。
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