アーチオン/中期経営計画を公表、シナジー効果で2032年度営業利益率10%以上の実現目指す

2026年05月18日 11:29 / 経営

日野自動車と三菱ふそうトラック・バスを統括するアーチオン(ARCHION)は5月15日、2032年度までの中期経営計画を公表した。25年度の営業利益率(RoS)3.2%を、2032年度には10%以上まで大幅に引き上げる。

<中期経営計画を説明する(左から)ヘタル・ラルギCFO、カール・デッペン社長、小木曽 聡CTO>
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2026年度はチームの統合やガバナンス体制の確立、シナジー創出に向けた統合基盤の構築に注力。2029年度までにビジネスモデルの最適化とシナジー創出により営業利益率7%と売上高2.6兆円、2032年度までには統合プラットフォーム戦略を通じた製品展開を最大化させ、営業利益率10%以上と売上高2.8兆円の達成と、約1,100億円のシナジー創出を目指す。

営業利益率について、新車販売が1.5%、部品・サービス事業が1.5%、変動費効率化が4%、固定費効率化が1.5%がシナジーによって純増するとし、>一方で、インフレ、持ち株会社費用その他要因による相殺効果として約1.5%を差し引いても、10%以上を達成できるとした。

カール・デッペン社長は、この目標に向けて3つのフェーズで発展させていくと説明。「1年目には、アーチオンが中長期的に成功するための基盤を構築。2029年度までには、規律あるオペレーション改善、早期シナジーの獲得、そして成長に向けた重点的な投資を通じて、収益性をおおむね倍増させ、営業利益率7%の達成を目指す。そして、2032年度を見据え、シナジーの本格的な発言と統合プラットフォームの展開を通じて、魅力的な成長を実現するための強固な事業基盤を構築していく」と方向性を示した。

<カール・デッペン社長>
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核となる商品開発については、統合プラットフォーム戦略に基づき技術開発を進め、2032年度までに日野及び三菱ふそうのグローバル総生産台数の85%以上を統合プラットフォーム上での生産を目指す。

その第1弾として、26年度内に中型トラック及び電気小型トラックの相互OEM供給から着手。日野から三菱ふそうに中型トラックを供給、三菱ふそうから日野にeキャンターを供給する。その後、小型・大型トラックの統合を進めていくとしている。

新車販売台数は、25年度の21万8000台から、32年度には28万台まで引き上げる。

日本市場では、市場シェア回復に注力。2つの強力なブランドと長年培った販売ネットワークを基盤に、ディーゼルからEV、燃料電池トラックまでのフルラインアップを展開し、統合プラットフォーム戦略による商品の競争力向上を通じて持続的な成長を図る。

デッペン社長は、短期的には新型に切り替えた日野デュトロ、販売を再開した13Lエンジン搭載プロフィア、日野から三菱ふそうにOEM供給する新型ファイターの3つの製品がシェア回復の中核を担うと述べた。

また海外市場では、インドネシアでの新型小型トラック投入や現地調達拡大、タイを輸出ハブとした物流強化により、東南アジアで2032年度までに約2万台(2025年度対比)の販売増加を目指す。さらに高成長地域の需要取り込みと生産・物流ネットワークの強化を通じ、2032年度までにグローバル全体で約6万台(2025年度対比)の販売増加、合計で28万台達成を目指す。

デッペン社長は「これらすべての地域に共通して、製品の供給再開、統合プラットフォーム戦略の展開、日本およびグローバルでのBEV領域でのリーダーシップ強化を通じた優れた製品基盤の構築が成長を後押しする」と述べ、「これらすべては、数十年にわたって築き上げた顧客の信頼という強固な基盤の上に成り立っている。2つの信頼されるブランド、主要市場における55年以上のプレゼンス、25カ国での現地組み立て、そして顧客を支える業界屈指の販売サービス網がある」とした。

また小木曽 聡CTOは、統合プラットフォーム戦略について「この経営統合の中核に位置付けられるもの」とし、「これにより、顧客により優れた製品を提供して、バリューチェーン全体における効率を高め、コストを軽減する。その結果として、株主への還元を提供していく」と説明。各セグメントで、日野と三菱ふそう、さらにパートナーが持つ最適な部品や技術を活用しながら、競争力のあるプラットフォームを開発していくとした。

アーチオン/26年度のグローバル販売台数6%増の見通し

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