国土交通省は5月26日、物流効率化法の施行により、4月1日から一定規模以上の事業者が特定荷主として指定を受けることに対応して、自社が特定荷主として対象となるかを判断するひとつの基準となる「物流パターンごとの荷主の考え方」に新たな類型として、2つを追加した。
今回、共同企業体(ジョイント・ベンチャー)、倉庫業者が荷主に該当するパターンの類型を解説している。

出典:物流パターンごとの荷主の考え方(17頁)
まず、複数企業が共同で出資する工場での生産、共同で受注・施行する工事など独立した事業者でない共同企業体が貨物を受渡しする場合は、特定荷主の指定基準重量に計上する取扱貨物重量を出資額、施行区分等に基づく按分で把握することや、荷待ち時間等の計測の対象外とすることを許容する。
原料・製品の引渡し・受取いずれも、「荷主は荷の最終的な所有権が属する方の事業者とする」「貨物重量はそれぞれ算出できない場合、按分を認める(按分方法は事業の実態に応じて設定)」「工場は自ら管理する施設として扱うが、時間計測の対象から除外してよい(両社の平均時間を報告すること等も可)」と説明している。

出典:物流パターンごとの荷主の考え方(26頁)
倉庫業者が、物流効率化法上の「荷主」に該当するかについては、第一種荷主の定義からは、自らが行う「貨物の運送の事業」に関して運送を委託する者は除かれるが、「貨物の保管の事業」に関して運送を委託する者は除かれないとなっている。
そのため、例えば倉庫業者が寄託物を移動させるためにトラック事業者と契約する場合は、「貨物の保管の事業」に関して運送を委託する者として第一種荷主に該当する。
ただし、倉庫業者が貨物利用運送事業者として貨物の運送を委託されてトラックを手配する場合は「貨物の運送の事業」に関して運送を委託する者となるので、第一種荷主に該当しない。
第二種荷主の該当性をみると、第二種荷主の定義からは、自らが行う「貨物の運送及び保管の事業」に関して貨物の受渡しを行う者は除かれる。
倉庫業者が「貨物の保管の事業」のためにトラックドライバーとの貨物の受渡しを行う場合(倉庫業の営業に伴う営業倉庫への寄託物の入出庫など)は、第二種荷主には該当しない。
今回、追加した物流パターンでは、自社工場・倉庫を持つ事業者Xと寄託契約を締結した倉庫業者Aが、事業者Xからの指示によらず、自社都合(庫腹調整※など)により、他の施設に貨物を運搬する場合、倉庫業者Aが荷主に該当する。
※庫腹調整(こふくちょうせい)とは、貨物を保管・収容できる倉庫のスペース(庫腹)の割り当てや利用状況を最適化する作業。
■物流パターンごとの荷主の考え方
■「物流効率化法」理解促進ポータルサイト
改正物流法/倉庫業者は、物流効率化法上の「荷主」に該当することもあるのか?
トラックニュースはトラックに関するB2B専門の
ニュースを平日毎朝メール配信しています