改正物流特殊指定/「特定発荷主の利益を不当に害すること」とは?

2026年06月18日 15:01 / 経営

公正取引委員会は6月17日、物流特殊指定改正案(着荷主規制)に対する「意見公募手続きにおける意見の概要及びそれに対する考え方」を発表した。

考え方は、意見公募手続きにおける意見について、公正取引委員会としての考え方を示したもので、事業者が行ってはならない行為や事業者として望ましい行為などが記載されている。

改正物流特殊指定第2項(特定着荷主の禁止行為)は、荷下ろしの場面で運送事業者による荷待ち・荷役等が生じている実態等を踏まえ、物流分野において、発荷主との間で物品の販売等の取引関係にある者が、取引の目的物たる物品の引渡しを受ける場合に、取引の相手方である発荷主に対し、その引渡しについて指示できる取引上の地位を利用して、運送事業者を通じて荷役作業・附帯業務等の提供や運送の内容の変更等をさせることにより、発荷主の利益を不当に害することが生じやすいことから、物流分野における不公正な取引方法の1つとして物流特殊指定に追加するもの。

着荷主が、発荷主に対し、「自己のために物品の運送の役務以外の役務その他の経済上の利益の提供をさせること」「運送の内容の変更をさせ、又はその運送を行った後に運送のやり直しをさせること」を運送事業者を通じて行わせることによって、発荷主の利益を不当に害する行為を「禁止行為」として定めた。具体的には、「契約外の荷待ち・荷役を運送事業者を通じて行わせること」を禁止行為としている。

着荷主が、禁止行為を行った場合、物流特殊指定違反となり、注意、警告、確約計画の認定、排除措置命令といった行政処分を受けることになる。

■「特定発荷主の利益を不当に害すること」とは?

考え方では、「特定発荷主の利益を不当に害すること」について、以下のように解説している。

特定着荷主が、特定発荷主に「経済上の利益の提供」(荷役作業・附帯業務等)をさせ、当該提供の行為をした「運送を受託する事業者」に支払われるべき費用その他の当該提供による不利益が特定発荷主に生じる場合であって、「特定発荷主に『経済上の利益の提供』(荷役作業・附帯業務等)をさせることと特定発荷主の利益との関係が明確になっていないとき、又は、「特定発荷主に『経済上の利益の提供』(荷役作業・附帯業務等)をさせることが特定発荷主の直接の利益とならないときには、「特定発荷主の利益を不当に害すること」となる。

他方で、例えば、特定着荷主が、「経済上の利益の提供」(荷役作業・附帯業務等)の具体的な条件についてあらかじめ特定発荷主と合意し、当該提供のために通常必要な費用を自己が負担する場合、又は、「経済上の利益の提供」(荷役作業・附帯業務等)の具体的な条件についてあらかじめ特定発荷主と合意し、特定発荷主との取引の目的物等の物品の対価に当該提供のために通常必要な費用が反映されている場合には、「特定発荷主の利益を不当に害する」こととはならないと考えられる。

なお、「合意」とは、当事者の実質的な意思が合致していることであって、特定発荷主との十分な協議の上に当該特定発荷主が納得して合意している必要がある。

違反を未然に防止する観点から、特定着荷主には、特定発荷主に「経済上の利益の提供」(荷役作業・附帯業務等)をさせることが予想される場合、特定発荷主と十分協議した上で、あらかじめその内容や対価等の条件を明確にして合意しておくことが求められる。また、明確化の方法としては、書面又は電子メール等の電磁的方法などの記録に残る方法が望ましいと考えられる。

意見公募手続における意見の概要及びそれに対する考え方

公聴会における意見の概要及びそれに対する考え方

改正物流特殊指定/着荷主規制導入「特定着荷主」「特定発荷主」の定義新設

トラックニュースはトラックに関するB2B専門の
ニュースを平日毎朝メール配信しています

メルマガ無料登録はこちら

経営 に関する最新ニュース

一覧

最新ニュース

一覧