出光興産、T2、いすゞ自動車/次世代バイオディーゼル燃料普及に向け連携を開始

2026年07月02日 16:04 / 経営

出光興産、T2、いすゞ自動車の3社は、トラック輸送分野におけるカーボンニュートラルの実現を目指し、次世代バイオディーゼル燃料の普及に向けた連携を開始する。

20260702t2 - 出光興産、T2、いすゞ自動車/次世代バイオディーゼル燃料普及に向け連携を開始

3社の連携の姿

今夏より、出光興産が次世代バイオディーゼル燃料「出光リニューアブルディーゼル(IRD)」をT2に供給し、T2は関東-関西間の約500キロの高速道路で大手運送会社など向けに提供しているレベル2自動運転トラックの商用運行で、IRDを試験利用する。いすゞはT2の自動運転トラックにおけるIRDの利用に対し、軽油利用時と同等のオペレーションで修理・メンテナンスサービスを提供する。

20260702t2 3 1024x768 - 出光興産、T2、いすゞ自動車/次世代バイオディーゼル燃料普及に向け連携を開始

出光のIRDを試験利用するT2の自動運転トラック

「IRD」は、植物由来の廃食油などを原料として製造されるバイオ燃料。燃焼時にCO2を排出するが、原料の植物が成長過程でCO2を吸収するため、カーボンニュートラルな燃料とされており、また、従来のバイオ軽油よりも高品質なため、通常の軽油と同等に使用することが可能となっている。

しかし、給油スポットが限定されることやコストの高さ、通常軽油との混和が地方税法上禁止されていること、IRD使用中の車両について、車両・機器メーカーが修理・メンテナンス対応するか明確でないことなどが、普及に向けての大きな課題となっている。

そのため出光興産は、この取り組みを契機に、まず可搬式燃料タンクを活用した給油の実現を推進する。埋設型の燃料タンクなどの固定設備に依存しない運用を可能にすることで、運送会社がより柔軟にIRDを利用できる環境づくりを目指す。さらに、IRD給油専用サービスステーションの展開や、混合リニューアブルディーゼルの開発などの可能性についても検討を進め、次世代バイオディーゼル燃料のさらなる普及を図る。

T2は2027年度以降、レベル4自動運転トラックによる幹線輸送の開始を予定しており、これに向けて、いすゞ「ギガ」をベースにレベル2自動運転トラックを自社で開発。25年から関東-関西間でレベル2自動運転トラックによる商用運行を開始し、現在21社が利用している。

IRDの試験利用は、この商用運行用の車両のうち1台で開始し、継続利用を通じて給油オペレーションを検証する。T2は無人/有人運転の切り替え拠点「トランスゲート」を神奈川・兵庫の高速IC近くに計3カ所整備しているが、今回はまず神奈川のトランスゲート綾瀬の近くにある同社の施設に可搬式燃料タンクを設置し、IRDを給油する。さらに今後は、トランスゲートへのタンク設置も検討するとしている。

いすゞは、このT2の自動運転トラックのサービスを行うが、IRDの使用に関して軽油と同じ修理・メンテナンス対応で問題ないことを確認しているという。

商用車は様々な用途・架装で使われるため、CO2排出量を削減するための選択肢は用途やコスト、インフラ環境などによって異なる。そのため、いすゞではBEV(バッテリーEV)、FCV(燃料電池車)、ICE(内燃機関)+カーボンニュートラル燃料など、マルチパスウェイ(全方位)の方針で動力源の開発を進めている。その中で、次世代バイオディーゼル燃料は電動化と並び、多様なニーズに対応する現実的な低炭素化ソリューションの有力な選択肢と位置付けている。

いすゞ自動車の足立隆幸CN技術統括部部長は、バイオディーゼルのメリットについて「電動化が困難な用途・地域でもCO2排出量の削減が可能なこと、使い勝手や車両への影響が軽油同等であること、既存車両を使用でき即効性のあるCO2排出量削減が可能であること」の3点があると説明する。

このため、いすゞでは電動車開発と並行して、ディーゼルエンジンの高効率化を継続。IRDなどリニューアブルディーゼルの実用化、普及の加速に向けた活動に積極的に参画し、「その有用性について発信していきたい」としている。

ENEOS、出光興産、コスモエネルギー/エンジンオイルは前年と同量の供給を確保、需要増で供給に遅れ

トラックニュースはトラックに関するB2B専門の
ニュースを平日毎朝メール配信しています

メルマガ無料登録はこちら

経営 に関する最新ニュース

一覧

最新ニュース

一覧