NIPPON EXPRESSホールディングスのグループ会社であるNXアメリカは、EVトラックを初導入し、5月30日からサンアントニオ営業所(テキサス州)で稼働を開始した。
<NXアメリカで導入したEVトラックヘッドと53フィートコンテナ>

導入した車両は、ボルボトラックの北米市場向け大型EVトレーラー「VNRエレクトリック」。最大で565kWhという大容量のバッテリーを搭載することができ、航続距離は最長275マイル(約440km)。
90分で80%の充電を可能としており、クラス8の大型トラックだが、長大な距離を一気に走行するのではなく、中短距離の定められたルートを走行するのに適した内容としているのが特徴だ。
米バージニア州の工場で生産しており、既にアマゾンなどの企業も導入している。
<アマゾンが導入したVNRエレクトリック>

米国でのEVトラック導入の背景には、2030年までに新車販売の50%を電気自動車などのゼロエミッション車とする目標が設定されていることが大きな理由。特にカリフォルニア州では、トラック、バスなど全ての中型・大型車両について、2045年までにゼロエミッション車とする目標を掲げているため、企業はゼロエミッション車の導入が必要不可欠となっている。
NXアメリカでは、サンアントニオ営業所に続き、今年度中にロサンゼルス、シカゴ、ラレー(ノースカロライナ州)などの拠点で合計14台の導入を計画。導入初年度は自社事業におけるCO2排出量の約11%削減を見込んでいる。
また、燃料燃焼などによるCO2排出量削減(スコープ1および2)が難しい顧客に対して、EVトラックによる運行スケジュールを独自に設定し、削減可能なCO2排出量を数値化することで、物流活動におけるCO2排出量(スコープ3)の削減をサポートするとしている。
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