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2023年08月08日 16:43 / 経営
小野建(福岡県北九州市)の子会社である三協則武鋼業(大阪府堺市、以下三協則武)は8月8日、同社の「物流2024年問題」への取り組みを発表した。
荷主である同社は(1)ドライバーの労働時間の短縮、(2)ドライバーの安全性の強化、(3)ドライバーの業務環境改善、の三本柱による物流2024年問題への対応を進めている。取り組みを行うためには、自社努力だけでなく、運送会社の協力も必要としている。
(1)ドライバーの労働時間の短縮
物流2024年問題によって、ドライバーの時間外労働の上限規制が960時間となり、ドライバーの人員不足や輸送力の低下が危惧されている。そこで、待機時間の徹底的な削減を図るべく、出荷担当の人員増、運送会社への配送表の共有、昼休み出荷の実施を行い、待機時間の削減に貢献し、時間外労働の削減に積極的に取り組んでいる。
<待機時間の徹底的な削減を図る>
(2)ドライバーの安全性の強化
先述の時間外労働規制によって、ドライバー採用力の低下が予想される。そこで同社は安全衛生委員会で、安全を確保するドライバーの作業マニュアルの作成に向けて情報共有を実施する等の、安全対策の協力を実施。安全な職場環境の整備によって、採用力や満足度の向上に繋げている。
(3)ドライバーの業務環境改善
ドライバーの業務環境改善のために、ドライバー向けの休憩室を設置し、飲料や塩タブレットを提供。また、取引先運送会社である荒木運輸とソフトボールやフットサルの混合チームを組成し活動するなど、クラブ活動による親睦も図っている。
この取り組みによって、ドライバーより、三協則武に対する忌憚のない意見が出されるようになり、更なる環境改善への良いサイクルが出来ているという。
この他、運送会社の利益向上への協力等、運送会社、ドライバーそして三協則武の「三方よし」を目指して、多面的に物流2024年問題に取り組んでいる。荷主事業者の2024年問題への対応は、消極的と指摘されることも少なくないが、その中で同社の取り組みは大いに注目される。