アペックス/負債総額92億円、自力再生を断念
2023年10月04日 17:36 / 経営
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帝国データバンクは10月4日、石川県金沢市の一般貨物運送事業者、アペックスが10月3日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し同日、保全処分および監督命令を受けたと発表した。負債総額は約92億円。
同社は、1976年(昭和51年)4月創業、78年(昭和53年)4月に法人改組した食品を中心とした貨物自動車運送業者。大手冷凍食品会社のほか、中小食品メーカーなどが製造した冷凍食品を、北陸3県下の食品スーパーやコンビニエンスストア、ドラッグストア、外食チェーンなどへ配送。倉庫保管収入も獲得してきた。
2015年以降頃から北陸エリアの運送会社のM&Aを積極的に進め、また冷凍倉庫や物流センターを開設するなどで業容を拡大。23年3月期は年収入高約47億9200万円を計上し、当地トップクラスの規模に成長。将来的な株式公開も視野に入れていた。
しかし、10社以上にのぼるM&Aの資金に加え、倉庫や物流センターなどの建設資金を借入金によって賄ったことで、年商に匹敵する規模の借入金を抱えたが、これらの投資に見合う利益を上げることができず、支払い利息や元金返済の負担から資金繰りが悪化。今年9月には取引金融機関に対して一時停止の通知を行うなど私的整理での再建も模索していたものの、自力再建は困難との判断から、今回の措置となった。
今後は、スポンサー候補を募り、当面の資金繰りについては金融機関からのDIPファイナンスの導入を検討している。
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