国交省/小松島女児死亡トレーラ事故、報告書を公表

2024年06月28日 16:45 / 交通

国土交通省は、2021年12月16日に徳島県小松島市の県道218号線で発生した大型トラクタ・コンテナセミトレーラの衝突事故に関する事故調査報告書を公表した。

この事故は、信号機が設置された十字路交差点において、大型トラクタ・トレーラが左折する際、左折方向の横断歩道を青信号に従って横断していた小学生に衝突し、トレーラで轢過。小学生が死亡したというもの。

<当該車両>
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報告書では原因について、大型トラクタ・トレーラの運転者が、青信号に従って左折しようとする際、左側歩道上に横断歩道に向かって歩行する小学生を認知していたにもかかわらず、小学生よりも先に左折できると考え、その後の小学生の動静に連続して目を配ることなく、横断歩道の手前で一時停止するなどして横断歩道周辺の交通状況を十分に確認しないまま左折したことで発生したものと考えられる、と推察。運転者は、興味を引くものに夢中になるなど子どもの特性を理解していなかったことが要因であった可能性が考えられるとしている。

さらに運転者は、大型トラクタ・トレーラの死角を十分理解せず、左側の後写鏡及び直前直左確認鏡を見たのみで、横断歩道を横断しようとする歩行者等がいないと判断したことも、本事故が発生した要因の一つに挙げている。

また事業者・運行管理者についても、指導・監督指針に基づく運転者に対する教育が不十分だったこと。死角範囲や内輪差といった車両の特性等に合わせた安全運転の確保は運転者の経験任せであったことも原因とした。

報告書では再発防止策として、運転者に対しては、「特に左折時に歩行者等を見かけたときは、その動静に細心の注意を払いつつ、横断歩道手前で必ず一時停止して、安全を十分確認した上で進行すること」、事業者に対しては「指導・監督指針に基づき、運行の安全を確保するために必要な教育を定期的に実施するなど、適切な運行管理を徹底すること」、また事業者・運行管理者に対しては「死角範囲や内輪差といった車両の特性等を踏まえた安全確認の方法や運転操作に対する指導の徹底」するよう求めている。

■大型トラクタ・コンテナセミトレーラの衝突事故(徳島県小松島市)報告書
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001751440.pdf

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