UDトラックス/世界一のトラックドライバーを決める競技大会を開催
2024年10月24日 10:18 / イベント・セミナー
- 関連キーワード
- UDトラックス
- ドライバーコンテスト
UDトラックスは10月23日、トラックドライバーのための国際競技大会「UDエクストラマイルチャレンジ2024」クオンの部の決勝戦を本社内のUDエクスペリエンスセンター(埼玉県上尾市)で開催し、オーストラリア代表のマット・モドラさん(MA&RC Modra社)が優勝した。大会はクオンとクエスター(海外専売モデル)の2部門に分かれており、25日にはクエスターの部の決勝が行われる。
この競技大会は2014年からスタートしたもので、今回が6回目の開催。決勝戦には、12か国のUDユーザー計400名が参加した予選を勝ち抜いた12名のドライバーが出場。最高得点を獲得したドライバーは「究極のドライバー“ultimate driver”」の称号が贈られる。
UDトラックスの長谷川眞也専務執行役員は、ドライバー不足が深刻化する中で、ドライバーの意欲やモチベーションの向上につなげたいと大会の意義を説明。さらに「重要なのはトップドライバーの技術向上ではなく、全体の底上げ。ドライバーのトレーニングはこれまでも行っているが、引き続き強化していきたい」という。そして「この大会は勝ち負けだけではない。ここに集まったことで(ドライバー同士が)連携を取っていただき、いい刺激になって欲しい」と語った。
23日のクオンの部決勝戦は、日本、オーストラリア、シンガポール、モーリシャスの4か国4名が出場。運転技術と始業前点検の2種目で腕を競い合った。
運転技術競技は、10トンのウエイトを積んだトレーラーに乗り、坂道やスラロームなども設置された1周1.1kmのコースを4周、最後にバックで車庫入れを行うというもの。助手席には審査員が座り、運転効率や安全性など、細かい点までチェックされる。
<優勝したオーストラリア代表マット・モドラ選手の車庫入れ>

ユニークなのは荷台の後ろに水を積んでいることで、走行後にこぼれた量を計測する。走行の速さや車庫入れの正確性が問われるのはもちろんだが、ショックの少ない丁寧な運転も同時に求められるというわけだ。
一方、始業前点検競技は、日常で行われる点検の正確さを競うもの。計器やタイヤ、ライト類など車体の各部に異常がないか、オイルのにじみがないかなど、車内外を10分間で素早く点検する。定められた点検項目は22か所だが、このうち9か所にライト不点灯など故障や異常が設定されており、これを発見できるかが大きなポイント。また必須の22カ所に加えて、より確認できると良い5項目も点検すれば、さらに加点されるという内容となっていた。
今回の大会に日本を代表して出場したのは、カメイ物流サービス(宮城県)の千葉 章さん。ドライバー歴30年、日頃はタンクローリーを運転し石油などを運送しているというベテランだが、競技を終えると「プレッシャーから解放された。肩から荷が下りた感じ」とほっとした表情。競技については、苦手な点検作業もミスなくこなせたということで「手応えがありました」と笑顔を見せた。結果は最優秀走行前点検賞と最優秀駐車技術賞の受賞となった。
ちなみに千葉さんは、4年前の大会に出場予定だったものの、コロナ禍によって延期になってしまったことで「正直、大会があることを忘れていました」という。今年7月に再度出場が決まり、そこからモチベーションを上げていったというが、大会に向けての練習は特にせず、コースなどをイメージした程度とのこと。豊富な経験を持つベテランドライバーならではの強みといえるだろう。
同社の武山竜也社長は「私たちの職場から日本チャンピオンが出た、ということで社内で盛り上がり、いい影響を与えています。これからも同じように出場したいというドライバーも出てくると思います」とコメント。千葉さんも「このような大会を通して、若い人、新しい人材がこの業界に入ってきてくれれば、一番嬉しい」と同大会の意義を語った。
なお25日に行われるクエスターの部の決勝では、アラブ首長国連邦、インドネシア、カタール、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシア、南アフリカの8カ国8名のドライバーが出場する。
最新ニュース
一覧- T2/自動運転トラックの切替拠点を神奈川県綾瀬市に初設置へ、2026年完成予定 (10月31日)
- パブコ/ウイング車のメンテナンスパック「パブセーフ」を提供開始 (10月31日)
- 極東開発工業/テールゲートリフタ「パワーゲート」向け「荷物固縛装置」を発売 (10月31日)
- 新明和工業/スライドデッキの積荷残量を低減する新オプションを発売 (10月31日)
- 伊藤園、日清シスコ/群馬~宮城間で重軽混載輸送を本格稼働 (10月31日)
- F-LINE/T2の自動運転トラック商用運行に参画、11月から運行開始 (10月31日)
- パスコ/クラウド型配車支援システムに車両確保の迅速な判断を支援する新機能を追加 (10月31日)
- ゼンリン/自動運転物流施設向け高精度地図データを提供 (10月31日)
- eMotion Fleet/ZO MOTORS「ZM6」を活用した商用EV導入支援を開始 (10月31日)
- 日本郵便/9月末時点で全集配局の52%「1674局」でデジタル点呼実施 (10月31日)
- 外国人ドライバー/あおい運輸、ネパール特定技能ドライバー4名の採用を決定 (10月31日)
- NEXCO東日本/AI渋滞予知を応用「アクアラインvs京葉・館山ルート」どちらが早いか予測 (10月31日)
- 北海道運輸局、公正取引委員会/砂川SAで合同荷主パトロール聞き取り調査と「取適法」の周知推進 (10月31日)
- 北海道運輸局/自動車事故防止セミナーで「デジタコやドライブレコーダーを用いた事故防止」解説 (10月31日)
- 関東運輸局、公正取引委員会/トラック・物流Gメンと合同荷主パトロール「取適法」周知図る (10月31日)
- 京都運輸支局、京都労働局/トラック運転者の労働環境改善で合同パトロール (10月31日)
- 北海道運輸局/25年8月の行政処分、事業停止3日、輸送施設の使用停止(187日車)など3社 (10月31日)
- 近畿運輸局/25年9月の行政処分、輸送施設の使用停止(50日車)など5社 (10月31日)
- いすゞ自動車、UDトラックス/自動運転とコネクテッドで物流の課題解決に挑む (10月30日)
- 日野自動車/小木曽社長「カーボンニュートラル実現に向け、マルチパスウェイで取り組む」 (10月30日)







