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2024年11月01日 16:21 / 経営
国土交通省の外部委託組織である事業用自動車事故調査委員会は、2021年10月18日に山形県東根市で発生した中型トラックの追突事故に関する調査報告書を公表した。
この事故は、中型トラックがバス停留所で客扱いのため停車していた乗合バスに追突し、乗合バスに乗車しようとしていた乗客2名が重傷を負い、うち1名は約1年後に死亡したというもの。
事故を起こした中型トラックは、通常、配送先の従業員と2人で荷下ろしを行うことになっているが、事故当日は3ヶ所のうちA社とC社では1人で荷下ろしを行っており、通常より負担の重い作業となった。また、A社での1人での荷下ろしに約2時間10分を要したため、B社以降の荷下ろしの予定時間に間に合うよう7時10分頃から事故発生時の13時01分まで、約6時間休憩を取らないまま荷下ろしと運転を継続。
ドライバーは当初計画以上の荷下ろし作業で疲労し、眠気を感じながらも休憩場所を探しながら走行していた。そのため前方に対する注意が不十分となり、停車中の乗合バスを発見するのが遅れ、追突してしまった。
報告書では、事故原因として「休憩する場所を探してわき見による前方不注意」、「当初計画以上の荷下ろし作業で疲労し、眠気を感じ休憩場所を探しながらの走行」、「初任運転者に対する不十分な指導教育」の3つを原因と結論。
対策として「適切な作業時間と休憩時間の確保」、「休憩取得のための指導」、「わき見運転及び居眠り運転の危険性を理解させる指導」の3つの指導が運行管理者に求められるとした。
また報告書では、トラックドライバーの長時間労働を是正するため、トラック運送事業者と荷主とが連携して荷待ち時間の削減や荷役作業の効率化など実効性のある取り組みの実施が急務と指摘。荷主に対しても、運送事業者や運転者にとって負担となる「荷待ち時間の増大」「無理な到着時間の設定」「やむを得ない遅延などに対するペナルティ」や「過大な荷役作業」などを削減する適切な業務依頼が求められるとしている。
■中型トラック追突事故 報告書(https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001839838.pdf)