ヤマト運輸/アルフレッサと小型EVトラックを活用した医薬品配送の実証実験を開始

2025年08月18日 15:04 / 経営

ヤマト運輸とアルフレッサは8月18日、「小型EVトラック」と「断熱・保冷機能付きの輸送用機材」を活用した医薬品配送の実証実験を開始した。実証は8月29日まで実施する。

この実証実験は、近年の異常気象による猛暑下でも医薬品を安全かつ確実に配送するため、医薬品配送時の温度品質の確保と配送オペレーションの構築、さらに脱炭素化への対応を目的に行うもの。

<実証のイメージ>
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実証では、最大積載量1トンの「日野デュトロZ EV」を使用し、アルフレッサ府中事業所(東京都府中市)から担当病院への医薬品の配送を行う。ヤマト運輸は小型モバイル冷凍機「D-mobico(ディー・モビコ)」を搭載した、断熱・保冷機能付きの輸送用機材を提供する。

<実証で使用する断熱・保冷機能付きの輸送用機材と小型 EVトラック>
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「D-mobico」はヤマト運輸とデンソーが共同開発した小型・軽量で持ち運び可能な冷凍機で、使用用途や荷量に応じて組み合わせる断熱箱の形状、寸法を選択できるため、様々な配送に柔軟に対応できるのが特徴。モバイルバッテリーで駆動し、ドライアイスも使用しないため、走行中の燃費向上やCO2排出低減に寄与する。

本実証を通じて得られたデータを基に、アルフレッサは使用機材および配送オペレーションの導入を検討する。また、「D-mobico」は電気を駆動源としているため、すでに導入済みのEV、エネルギーマネジメントシステム(EMS)に加え、太陽光発電設備の導入なども視野に入れ、消費電力を再生可能エネルギーで賄うことも検討する。ヤマトグループは「EVライフサイクルサービス」のラインアップに、今回の実証内容で使用する機材の追加を検討する。

<D-mobico仕様>

設定温度 冷凍:-20℃、冷蔵:5℃
定格冷凍性能 85W(外気35℃/庫内-18℃)
定格消費電力 185W(外気35℃/庫内-18℃)
定格電流 7.7A(最大12A@24V)
寸法 W420xD140xH440 mm
重量(冷凍機のみ) 5kg
断熱箱の積載容量 130L
電源 電池電源:DC24V(DCケーブル接続)
定置電源:AC100V(ACアダプタ接続)
使用環境温度 5℃~40℃
保存環境温度 -20℃~60℃
連続稼働時間 約8時間
耐水・耐埃性 IPX5相当

T2など/レベル4自動運転の課題解決に向け5社と共同で実証を開始

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