九州運輸局、公正取引員会/福岡市・佐世保市・鳥栖市で合同荷主パトロールを実施

2025年12月03日 12:10 / 経営

九州運輸局、公正取引委員会九州事務所は、10月、11月のトラック・物流Gメンによる集中監視月間に合わせて、連携して荷主事業者等に対する合同荷主パトロール等を実施した。10月16日に福岡市、11月17日に長崎県佐世保市、11月18日に佐賀県鳥栖市で行った。

<10月16日に福岡市で実施した合同荷主パトロール>
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また、11月18日には、九州道・基山PA(上り・下り)で、合同ドライバーヒアリングを実施。九州運輸局が、トラック事業者等からの長時間の荷待ち等荷主・元請事業者等の違反原因行為に関する情報収集、トラック・物流Gメン制度等の周知を行ったほか、公正取引委員会が特定運送委託の概要、取引の際の遵守事項・禁止事項など取適法の周知を行った。

<合同ドライバーヒアリング>
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国土交通省では、トラック運送事業の輸送力不足が懸念される「物流の2024年問題」への対応をはじめとする物流分野全体の取引環境の適正化に向け、トラック・物流Gメンによる荷主事業者等への周知啓発活動のほか、適正な取引を阻害するおそれのある荷主事業者等に対しては是正指導を行っている。

公正取引委員会では、製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(以下「取適法」)の施行(2026年1月1日)に向けて、同法の周知広報活動を積極的に行っている。

取適法は、「特定運送委託」が規制対象取引として追加されるほか、サプライチェーン全体で適切な価格転嫁を定着させる「構造的な価格転嫁」の実現を図っていくための各種の改正が盛り込まれている。また、事業所管省庁においても委託事業者に対する指導及び助言ができるようになるなど、事業所管省庁との連携に係る規定も定められた。これらも踏まえ、公正取引委員会及び国土交通省は、取適法の施行に向けた連携強化を進めている。

なお、特定運送委託とは、事業者が、販売する物品、製造を請け負った物品、修理を請け負った物品又は作成を請け負った情報成果物が記載されるなどした物品(例:作成を請け負ったデザインに基づいて製造されたペットボトル)について、その取引の相手方(相手方が指定する者を含む。)に対して運送する場合に、その運送の行為を他の事業者に委託することを意味する。

2023年7月に創設されたトラックGメンは、長時間荷待ちなど、トラック事業者が法令遵守できなくなるおそれのある行為(違反原因行為)を行っている疑いのある荷主や元請事業者に対し、貨物自動車運送事業法に基づく是正指導を行う部隊。2024年11
月には、物流産業全体の取引適正化を進めるため、トラックGメンを「トラック・物流Gメン」へ改組し、物流担当部署の職員と、各都道府県のトラック協会の「Gメン調査員」を加えた総勢360名規模に体制を拡充した。2024年の集中監視月間(11月~12月)には、「勧告」(2件)、「要請」(7件)、「働きかけ」(423件)の是正指導を行っている。

公正取引委員会/1月1日改正の取適法「特定運送委託」解説動画を公開

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