ヤマトマルチチャーター/ドライバーの健康管理を強化、「Nobi for Driver」を本格導入
2025年12月15日 13:26 / 施設・機器・IT
ヤマトホールディングス傘下のヤマトマルチチャーターは、このほどノンデスクワーカー向けサービスのenstem(東京都中央区)が提供するドライバーの健康・安全管理プラットフォーム「Nobi for Driver」の本格導入を決定した。
「Nobi for Driver」は、ウェアラブル等のデータを起点に、個人・線便(コース)・事業所単位のリスク兆候を可視化し、点呼・休憩・教育・シフト設計に反映可能とするもの。
両社は、試験運用を今年7月より開始、その結果、疲労やストレスといった健康リスクの兆候の早期把握や、健康リスクの高い作業の特定を通じた運用改善効果が確認されたことから、段階的に活用範囲を拡大する方針としている。
試験運用では、熱中症リスクや疲労兆候の早期検知などさまざまな成果が得られた。例えば、積み下ろし作業における熱中症リスクの可視化では、特定の場所や工程、時間帯でリスクが高まる傾向が判明し、作業配置や休憩タイミングの改善につながる具体的示唆が得られた。
また、深夜帯の作業においても、本人の体感と一致するタイミングで熱中症兆候アラートが検知されるなど、負荷蓄積をリアルタイムで把握する手段として有効性が確認された。加えて、長距離走行中の疲労と休憩効果についても、休憩後に心拍や負荷指標が回復することを確認し、休憩の重要性を裏付ける結果が得られたという。
今後、両社は対象拠点や対象車両を順次拡大し、安全性や品質、生産性の向上を目指す。また、実事故やヒヤリハットと各種前兆指標の相関分析を継続し、予兆検知モデルの高度化や運用ルール・教育設計への反映を進める方針だ。
さらに、健康・安全の指標を継続的にトラッキングすることで非財務情報の説明力を強化し、SDGsの目標達成に向けた貢献も明確化する予定。将来的には保険や金融、ポイントサービスとの連携を視野に入れ、「安全に働くほど報われる」仕組みづくりを推進していく。
ヤマトマルチチャーターの三浦武社長は「試験運用を通じて、ドライバーの体感とデータが一致する兆候の見える化が進んだ。引き続きenstemと連携し、科学的な検証を通じて安全に即したサービス提供を追求していく」と述べている。また、enstemの山本寛大代表取締役は「未然防止は日々の運用に根差したデータ、対話、改善のサイクルから生まれる。この導入を契機に、現場での実装を進め、日本の物流の安全性と働きがいの向上に貢献していく」としている。
■Nobi for Driver(https://lp.nfd-app.com/)
最新ニュース
一覧- 東京港/大井3・4号ターミナルでCONPASを活用したコンテナ搬出入予約制の常時運用を開始 (12月15日)
- 輸入トラック/25年11月の輸入台数、スカニア50台で単月・累計でボルボを逆転 (12月15日)
- 室蘭開発建設部/国道236号・274号、雪崩の恐れと吹雪で通行止め(15日12時) (12月15日)
- ドコマップジャパン/docomapPLUSがSEIKOISTのアルコール検知器「XENSE-83BTW」に対応 (12月15日)
- ヤマトマルチチャーター/ドライバーの健康管理を強化、「Nobi for Driver」を本格導入 (12月15日)
- 道東道/十勝清水IC~音更帯広IC14時、音更帯広IC~本別IC・足寄IC夕方に通行止め解除予定(15日12時) (12月15日)
- スカニア/鉱山向けの新型EV8×4ダンプトラックをスウェーデン企業に導入 (12月15日)
- 国道159号/「羽咋道路」開通、現道区間を国交省から石川県・羽咋市へ移管 (12月15日)
- 三菱オートリース、十六リース/CO2排出量を実質ゼロにするオートリースを開始 (12月15日)
- 道東道/占冠IC~本別IC・足寄IC、大雪で通行止め(15日11時) (12月15日)
- 北海道開発局/大雪や悪天候で、道東道など15路線・44区間を通行止め(15日13時) (12月15日)
- ハコベル/「トラック簿」がJVCケンウッドと連携、自動誘導・無人受付を実現 (12月15日)
- 釧路開発建設部/道東道・本別IC~釧路別保IC、国道243号・244号など4路線9区間通行止め(15日10時30分) (12月15日)
- 網走開発建設部/十勝オホーツク道など、管内11路線23区間で通行止め実施(15日10時30分) (12月15日)
- TBK/インド大手ブレーキメーカーと資本業務提携、次世代モビリティ開発を推進 (12月15日)
- 帯広開発建設部/国道236号・274号・273号・241号・帯広・広尾道、雪崩等で通行止め(15日7時30分) (12月15日)
- 旭川開発建設部/国道273号・39号・450号・333号、雪崩などで一部区間通行止め(8時30分) (12月15日)
- 公正取引委員会/取適法施行で137人増員、「取引適正化検査管理官」新設を要求 (12月12日)
- 国土交通省/ドライバーへの契約外の押し付けは禁止、Youtubeショート動画を公開 (12月12日)
- 公正取引委員会/センコーに「無償の荷役作業・長時間の荷待ち」で初の勧告 (12月12日)

