改正物流法/荷役業務の性質上、作業計画にあらかじめ詳細を記載することが困難な場合とは?
2026年05月08日 12:20 / 経営
国土交通省は3月30日、「物流効率化法」理解促進ポータルサイト内に、「物資の流通の効率化に関する法律(2005年法律第85号・物流効率化法)荷主Q&A」を掲載した。
その中で、荷役等時間の短縮に向けて、荷役業務の性質上、作業計画にあらかじめ詳細を記載することが困難な場合に、発注者からの指揮命令に該当するとは直ちに判断されないようなケースはあるかについて解説している。
荷役業務の性質上、作業場での貨物の入出庫状況等は、当日の交通事情や天候により予測できず、作業計画等にあらかじめ正確に記載することが社会通念上困難な場合も多いと考えられる。また、請負労働者たる運転者が荷主施設等で荷役等作業を行う場合、トラック事業者の管理者が現場で請負労働者を管理することは現実的でない。
こうした事情等を鑑み、特定のケースについては、発注者からの指揮命令に該当するとは直ちに判断されない。ただし、請負労働者の労働時間管理等に影響を与えるような場合は、労働者派遣事業と判断される可能性が高くなる。
特定のケースとして、「作業計画であらかじめ指定された範囲内で発注者の労働者が詳細な作業場所を特定し、発注者の労働者から請負労働者に直接伝えること」「作業計画の内容と異なる方法による荷役等が行われている場合において、発注者の労働者が請負労働者に対して作業計画に基づいた荷役を行うよう指示すること」が該当する。
また、「発注者が作業開始時までに予測できず、作業計画に当初予定されていなかった荷役業務を行う必要が急遽生じるような場合において、発注者の労働者が請負労働者に対して業務の追加や変更を伝えることや請負労働者からの質問に対して発注者の労働者が直接回答すること」も該当する。
ただし、請負労働者が直ちに当該注文の変更や回答内容を請負事業主に連絡し了解を得る等、請負事業主が自らの労働力を直接利用していると認められる場合に限る。※この場合、発注者が直接、請負事業主の了解を得ることが基本となる。
さらに、発注者と請負事業主との契約に基づき、請負労働者に対して、発注者が直接、各作業に関する留意点等(例:作業に関する安全上の留意点)を連絡することも該当する。ただし、作業計画に影響を及ぼさない範囲の内容に限る。
そのほか、発注者と請負事業主との契約に基づき、発注者が、請負労働者の作業手順・効率等に係る情報や荷待ち時間や荷役等時間の状況等を請負事業主経由で収集し、作業計画全般の改善に取り組むことも該当する。ただし、請負労働者の氏名等の個人情報が含まれる場合には、個人情報保護法等に基づく適正な取扱いが求められる。
一方で、請負労働者個人のパフォーマンスの分析によって、発注者が請負労働者の配置決定及び変更に関与していると判断される場合や、発注者が請負労働者の労働時間管理等に影響を与えていると判断される場合には、偽装請負と判断される可能性が高くなる。
また、請負事業主が、発注者から新たな設備を借り受けた後初めて使用する場合、借り受けている設備に発注者による改修が加えられた後初めて使用する場合等において、請負事業主による業務処理の開始に先立って、該当する設備の貸主としての立場にある発注者が、借り手としての立場にある請負事業主に対して、当該設備の操作方法等について説明を行う際に、請負事業主の監督の下で請負労働者に当該説明(操作方法等の理解に特に必要となる実習を含む)を受けさせることも特定のケースとして認められる。
■「物資の流通の効率化に関する法律(2005年法律第85号・物流効率化法)荷主Q&A」
https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001992628.pdf
■「物流効率化法」理解促進ポータルサイト
https://www.revised-logistics-act-portal.mlit.go.jp/
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