経営 に関する最新ニュース
一覧- ダイムラートラック/ラドストロムCEOが欧州自動車工業会 商用車委員会のトップに就任 (12月16日)
- 自動物流道路/実装に向け成田空港で初の実証実験開始、物流の効率化・高度化目指す (12月16日)
- 物流機能内製化調査/物流コスト増大で、中小企業の4割が内製化を検討 (12月16日)
- 三八五流通/マルヨ産業運送(岩手)の全株式を譲受 (12月16日)
- タカキ物流サービス/「2025年度エコドライブ活動コンクール」優秀賞を受賞 (12月16日)
2023年07月14日 15:33 / 経営
パルシステム東京は7月13日、グループ初の本格導入となるEVトラックの出発式を、宅配物流拠点の昭島センタ((昭島市)で開催した。
今回導入されたEVトラックは「日野デュトロZ EV」1台。同グループでは三菱ミニキャブ・ミーブなど営業車としては既に軽EVを導入しているが、配送トラックとして本格的にEVトラックを導入するのはこれが初となる。
<導入された日野デュトロZ EV>

出発式で、パルシステムの配送業務を担当するパルラインの太田賜嗣夫社長は「2050年までにCO2の排出量を実質的にゼロにする、その中間目標として2030年には2013年度のCO2排出実績から46%削減がグループの大きな目標。自然共生、循環型社会、脱炭素社会づくりに事業者としてしっかり責任を取っていこうと考えている」と挨拶。「EVトラックはまだ一般的ではなく、我々も手探りなところ。耐久性や使い勝手、経済性も含めてやってみないとわからないが、何としても先に進めなければいけない。環境の負荷がない持続可能な物流を継続し、組合員の願いに応えていきたい」と挨拶。
またパルシステム東京の杉原学専務理事は、「これまで環境対策としてLPG車などCO2排出量の少ない車両の導入を順次進めてきたが、2050年の脱炭素社会に向けてさらに進めていかなければいけない。今年はそのスタートになると思っている。これを皮切りにさらに脱炭素社会に向けて、世の中に対しても我々から発信できるような姿勢で今後も取り組みを進めていきたい」と期待を語った。
<昭島センターでの出発式>
日野デュトロZ EVは、新開発のBEV専用シャシにより実現した超低床構造を採用するなど、宅配など「物流のラストワンマイル」の使い勝手を追求し開発された小型EVトラック。40kWhのバッテリーを搭載し、一充電走行距離は150km。ウォークスルーバン型とアルミバンが設定されているが、今回はアルミバンが導入された。
パルシステムでは、具体的な計画は未定だが、EVトラックの実用性を検証しながら、次年度以降も導入を進める方針。パルラインの生活物流部・高橋晃課長によれば、現在、同社の配送トラックは1日60~70件を配達しているが、現在主力のトヨタ・ダイナに比べてデュトロZ EVは少し荷室容積が少ないこともあり、各コースで複数のドライバーで運用し、どの程度配送できるかまずは検証していくという。ただし1日の走行距離は30km未満程度なので、バッテリー容量については心配していないという。
また実際に同車を運用するパルライン昭島営業所の藤原考美所長は、「EVトラックを様々な角度から検証して、提案もしていきたい」とコメント。同社では現在約800台の配送車両を保有しているが、今回の1号車はその将来に向けた先駆けとなるだけに、大いに期待されるところである。