中国運輸局/トラック・物流Gメン「集中監視月間」で荷主2社に要請、働きかけ37件

2025年12月24日 09:42 / 経営

中国運輸局は12月23日、トラック・物流Gメン「集中監視月間」(10月・11月)の管内の取り組み結果を発表した。

適正な取引を阻害するおそれのある荷主等に対し、「働きかけ」(37件)、「要請」(2件)を実施した。荷主等パトロールは、237件実施。うち、公正取引委員会と合同荷主パトロールは2回行い、合計で21件の荷主を訪問した。また、瀬戸中央道・鴻ノ池SAなど4カ所で、トラックドライバーへの聴き取り調査を行った。

<トラック・物流Gメンの活動(勧告までの流れ)>
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中国運輸局のトラック・物流Gメンによると、「全体的な印象として、改正物流法の効果もあり、長時間の荷待ちや無償の荷役といった違反行為について、改善が進んでいる事業者が見られた。一方で、全く改善が進んでいない事業者も見られ、改正物流法への対応で事業者間の格差がある。大手企業では、改正物流法の周知は進んでいるが、中小事業者では、まだ法の周知が進んでいない事業者も存在する。引き続き、改正物流法やトラック・物流Gメン制度についての周知を図っていきたい」という。

トラック・物流Gメン制度は、継続的なトラックドライバーの高齢化、将来の人材不足を改善し、物流を継続するため、荷主の監視強化、是正指導を役割として2023年7月22日に創設された。

具体的な業務として、「プッシュ型の情報収集」によって、改善すべき荷主・元請トラック事業者(荷主等)の拠点や営業所、改善事項の情報を収集し、「働きかけ」や「要請」「勧告・事業者名公表」という手段によって「是正指導」を行っている。

中国運輸局では、Gメン創設後間もない2023年8月から、独自の取組みとして、オンライン説明会と荷主等パトロールを実施してきた。この取り組みは、いまでは、全国的な動きに広がっている。

オンライン説明会では、WEB環境を活用して荷主・トラック事業者の問題意識をアンケートで収集・共有、取り組み事例、法改正、補助金等情報を提供。いまでは、全国から参加者を得る成果により、中国運輸局を事務局とした「国土交通省トラック・物流荷主特別対策室」主催の説明会に位置付けられている。

また、荷主等パトロールは、荷主等を特定せず、エリア全域をローラー形式でアポ無しで訪問、情報提供、確認(場合により指導)を実施している。広く荷主等に改善に向けた意識づけができる手段として、全国の地方運輸局に採用・実施されるようになり、トラック事業者からは「勇気を貰った」「荷主から対話してくれるようになり雰囲気が変わった」などの評価を得ている。

■中国運輸局トラック・物流Gメン、創設2年間の活動報告
https://wwwtb.mlit.go.jp/chugoku/content/000355590.pdf

国土交通省/トラック・物流Gメン「集中監視月間」是正指導371件・荷主等パトロール1473件実施

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