東京都/水素燃料ごみ収集車、導入市区町村を決定

2023年10月23日 16:56 / 施設・機器・IT

東京都は10月20日、燃料電池(FC)ごみ収集車導入自治体を決定したと発表した。24年3月頃から千代田区から順次導入する。

東京都では早期にFCごみ収集車の量産化を目指し、「ZEVごみ収集車実装支援事業」の募集を行い、水素需要の拡大に取り組んでいる。

この事業の内容は、「ステップアップ型導入支援事業」と「集中導入支援事業」の2つ。

「ステップアップ型導入支援事業」は、FCごみ収集車の試験利用を希望する区市町村に一定期間無償貸与し、将来的な導入に向けた車両性能の体感や導入効果の検証等ができる機会を創出するもの。

決定した市区町村は合計10区市(千代田区、台東区、葛飾区、江戸川区、八王子市、町田市、東村山市、清瀬市、東久留米市、多摩市)で、CJPTが企画したFCごみ収集車5台を前半と後半に分け、各区市で1台ずつ1年半程度交代で導入する。

導入スケジュールは、24年3月頃に千代田区、夏~秋頃に多摩市、東久留米市、町田市、清瀬市、25年秋頃に台東区、26年冬~春頃に葛飾区、江戸川区、八王子市、東村山市を予定している。

CJPTが企画したFCごみ収集車は、水素と空気中の酸素を化学反応させて電気をつくり、その電気を動力源に走行及びごみ収集装置用の電動油圧ユニットを駆動し、ごみを収集する電動車両。標準的仕様の場合、1800キログラムのごみ積載を可能(積載量は装備により変動)としている。10.5キログラムの水素を搭載し、満充填で約170キロメートル走行を可能としている(収集ルートの道路事情、収集回数により変動)。

<燃料電池ごみ収集車(イメージ)>

20231023TOKYO - 東京都/水素燃料ごみ収集車、導入市区町村を決定

一方、「集中導入支援事業」は、将来的なFCごみ収集車の集中導入を計画し、導入に向けた計画書を都に提出する区市町村に対して、FCごみ収集車導入時に、都が車両本体価格の4分の3を負担するもの。また水素ステーション(ST)の整備を促進するため、FCごみ収集車導入支援に加えて、定置式水素STを公有地等に整備・誘致する場合、都が車両本体価格を負担するというもの。

合計4区市(江東区、清瀬市、東久留米市、西東京市)が、車両メーカーによる生産台数拡大後に導入を計画しており、江東区が5台以上、東久留米市、清瀬市、西東京市は共同実施で10台以上の導入を計画。また水素STについては、江東区は既存活用、東久留米市、清瀬市、西東京市は新規誘致としている。

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